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2008-07-28(Mon)

勇者王リリカルガオガイガー THE MYTHOLOGY 第十一話「機動六課のある休日【前編】」(最終回)

勇者王リリカルガオガイガー THE MYTHOLOGY



 第十一話「機動六課のある休日【前編】」



 ◆新暦75年7月初旬頃



薄暗いラボでメンテナンスカプセルが開き中から灰色の髪で鋭い目つきをした男性が出てくる。
 己の両手を握ったり開いたりなど、各部の身体機能のチェックを行い異常が無いのを確認する。
それから近くに置かれているロッカーから、服を取り出し着替える。
男は着替え終えると、ある方向へと歩き出す。
数分の距離を歩いた先には、厳重な警備が敷かれた扉の前へと辿り着く。
扉の警備には、ガジェット・ドローン1型が4機、3型・4型が各2機ずつ配備されている。
男は、扉に設置されている網膜照合と指紋照合のキーの前に立つ。
慣れた手つきで照合を終わらせ、扉が開く。
扉の中へと進み、巨大な樹木と化した装置の前で足を止める。
「…ソフィア博士」
ゾンダーメタルプラントへと変化したメイガスの生体コンピューターと成っているオリジナルが愛している筈の女性を見つめる。
「あなたを救い出すまで蛇の道を進みます。我はメイガスの剣…メイガスを作り上げた博士は、我が母と言っても過言ではない……では」
ウォーダンは眠り続けるソフィア博士を後にして、戦場へと赴く。
それが己の心に背く事であろうとも彼は突き進む。
 確固たる信念の元に。




 ゾンダーとガジェットによる機動六課とGGGへの介入事件の後始末が終わり時間の余裕が出来た夜、なのははティアナと共に暗闇の海を見ながら話を始めた。
そんな彼女たちを草陰から見守るスバル・エリオ・キャロ、そしてフェイト。
 なのはは過去の自分が無理を続けた結果、大怪我をして仲間に多大な心配をかけてしまった出来事を話す。
「あの時は、身体に結構負担が貯まってる事に気がつかなかったの。寧ろ、レイジングハートに負担をかけてるって思ってたぐらい……でもね、
身体がベストな状態だったら不意打ちにも反応できたはずなの。その時からかな、今までの自分がどれだけ無茶な事をし続けていたかを考え始めたのは」
 小学3年生の時は、9歳の身体で強力な集束魔法を何度も使い、闇の書事件ではカートリッジシステムの使い過ぎなど小さな身体で無茶を続け、
それらの結果は"撃墜"だ。
 ヴィータちゃんに直ぐに助け出されていなかったら、今みたいに教導官として働くことなど出来なかっただろう。
 なのはは、自分の経験から教え子達には無茶な行動を慎んでもらい丁重かつ着実に実力が付く訓練をさせて来ているのだ。
 ティアナは遠くを見つめる彼女の横顔を見て、ついこの前まで思っていた嫉妬心など消えうせてしまった。
 この人は自分やスバルたちを、全身全霊を賭けて育てようと頑張っている。そんな教官を上司に持った自分は幸せ物だと感じ頬に冷たい何かが零れる。
「ティアナもみんなもまだ、でこぼこだらけの原石の状態。でこぼこだらけだし、本当の価値も分らないけど、でも磨いていくうちに、
どんどん輝く部分が見えてくる。エリオはスピード。キャロは優しい支援魔法。スバルはクロスレンジの爆発力。
3人を指揮するティアナは射撃や幻術で仲間を守って知恵と勇気でどんな困難も乗り越えていける。
そんなチームが理想系で、ゆっくりだけど少しずつ近づいている。凱さんたちは元々戦闘能力に長けてるから、魔法関係の特訓をさせてるけどね」
 なのはの話を聞いて、ますます自分がどれだけ恵まれた場所に居るのかを再確認するフォワードメンバーたち。
 そして、なのははティアナの射撃は避け難くて応用すれば砲撃魔法にも変わる万能な魔法だよと助言する。
 更に、模擬戦で行った行動も強ち間違いではないと言い、ティアナが横に置いていたクロスミラージュを手に取るとシステムリミッターを解除し手渡す。
 なのはからデバイスを受け取り、モード2と呟いた瞬間、新たなモードであるダガーモードへと変化する。
「ティアナは執務官希望だもんね。ここを出て、執務官を目指す時どうしても個人戦が多くなるし将来を考えて用意はしてたんだ」
 追い討ちの言葉に、ティアナの目からは大粒の涙が流れ始める。
 そんなティアナの肩に手を回し、抱き寄せたなのは。
「クロスもロングも、もう少ししたら教えようかと思ってた。でも、出動は今すぐにでもあるかもしれないでしょ?だから、
もう使い慣れている武器をもっともっと確実なものにしてあげたかった。だけど私の教導地味だから、余り成果が出てないように感じて辛かったんだよね…ごめんね」
 ティアナは、その言葉の後になのはの胸元で謝り続けた。



 そして、夜が開け早朝の訓練に向かう時にはティアナの顔には落ち込んでいた時の様な影は微塵も無かった。
 訓練所へ向かう途中で、合流したフェイトからある話を聞かされるスバルたち。
「技術に優れていて華麗に戦える魔道士をエースって呼ぶでしょ。その他にも優秀な魔道士を現す呼び名があるって知ってる?」
 互いに顔を見合わせる新人たち。
「その人が居れば困難な状況を打破できる。どんな厳しい状況でも突破できる。そういう信頼を思って呼ばれる名前…」
 フェイトの次の言葉を、息を呑んで待つ新人たち。
「ストライカー」
 その単語に成るほどと言う感じに声を合わせて驚く4人。
「なのは、訓練を始めて直ぐの頃から言ってた。うちの4人は全員一流のストライカーに成れる筈だって。だからうんと厳しく、だけど大切に丁寧に育てるんだって」
 その話を聞き、なのはさんの訓練がどれだけ自分達を大切にしているモノだと感じる。
「それからね、凱さんも言っていたよ。4人とも小さな"勇者"だって」
「ゆ、勇者ですか?あの世界を救うとかの」
 ティアナの疑問に頷くスバルたちに、フェイトは微笑みながら答える。
「凱さんが言う"勇者"はね、どんな窮地であっても逃げ出さず、人々を守り、仲間を信頼し、自分の力を限界まで引き出せる勇気ある者って意味だよ」
 彼が自分達を認めてくれている事を知り、笑顔になる4人であった。
 そして、なのはと副隊長たちとブレイブ分隊の3人が待つ訓練施設へと辿り着き大きな声で挨拶をする新人4人の顔は以前にまして輝いていた。 




いつもの早朝訓練と模擬戦を終えて息を切らしながら、腰を下ろして身体を休ませる新人フォワードメンバーたち。
 その横で早朝訓練と模擬戦を見学しに来た命から渡されたタオルで汗を拭う凱とルネ、Jは涼しげな顔をしながら腕を組んでいる。
「はい、今日の訓練は無事終了。みんな、お疲れ様。でね、実は今日の模擬戦は第二段階への見極めテストだったんだけど」
 なのはの一言を聞き、一斉に声を上げる新人たち。
 それもそうだ。何も聞かされずに模擬戦をやり、その結果次第で落とされる可能性があるのだから。
 なのはは、後ろにいるフェイトとヴィータに、今回の模擬戦での結果を聞いてみる。
「合格」
「「はや」」
 フェイトの即答に驚くスバルとティアナ。
「まっ、こんなにみっちりやってて、問題があるようなら大変だってことだ」
 ヴィータのもっともな言い分を聞き苦笑いをするエリオとキャロ。
「私もみんな良い先いっていると思うし、これにて第二段階終了」
 新人たち4人は万歳しながら、喜び合う。
「デバイスリミッターも一段階解除するから、あとでシャーリーの所へ行って来てね」
「明日からはセカンドモードを基本形にして訓練すっからな」
「「「「はい!」」」」
 その時、ヴィータの言った意味に気づくキャロ。
「えっ?明日」
「ああ、訓練の再開は明日からだ」
「今日は私たちも、隊舎で待機する予定だし」
「みんな、入隊日からずっと訓練漬けだったしね」
 そういえば、そうだったかなと顔を見合わせる新人たち。
「まぁそんな訳で」
「今日はみんな1日お休みです」
 なのはの一言に喜び4人。
「町にでも行って遊んでくるといいよ。あ、それから凱さんたちも休暇を取りませんか?ゾンダーとの戦闘などで休み取れていませんでしたし」
「いや、俺は一度休んだからな。ルネとJで休暇を取ればいいじゃないか?」
 前に落ち込んだ際に休暇を取ったことから、自分は休暇入らないと断ろうとする。
「あの時は、直ぐに現場に来て貰いましたし、あなたが居なければ被害がもっと出ていたかも知れません。ですから、あの時の御礼って事で」
「なのはちゃんの言うとおりよ。凱も休暇をとって遊んでらっしゃい。今日は私も待機だから付き合えないけど、何かお土産お願いしちゃおうかな」
 なのはと命のダブルアタックに根負けした凱は、わかったと答えて休暇をとることにした。
 こうして、機動六課の新人たちの短い休暇が始まる。




 朝食を取りながらミッドチルダのニュースを見ていた大河幸太郎長官は、ある人物の姿を見て食事をする手を休める。
『魔法と技術の進歩と進化、素晴らしい物ではあるが、しかし!それが故に我々を襲う危機や災害も10年前とは比べられない程、危険度を増している。
兵器運用の強化は、進化する世界の平和を守るものである!』
 映像の中で演説をする男。レジアス・ゲイズ中将/防衛長官へ向けて多数の拍手が鳴り響いている。
『首都防衛の手は未だ足りん。地上戦力においても、我々の要請が通りさえすれば地上の犯罪も発生率で20%、検挙率では―』
 このレジアス中将と言う男の事は、この世界に来てから一般常識や首脳達の名前を調べていた時に知った。
 入局40年の大ベテランであり武道派と知られており、地上本部の数多くの実権を握る程の大物で事実上、地上本部総司令。
 ゾンダーとの戦闘の際のGGGでの自分の役割と似ている人物だと考える大河長官。
 世界の平和を望む故に、戦力の増強が必要不可欠と言う事は賛同できる。
 しかし、この演説には何故か引っ掛かるものがある。
 それが何かとは分からないが、長年の直感なのだろうか。大河長官は、そんな感覚をこの演説を見て思うのであった。




 起動六課の隊舎にある車庫で、ヴァイス陸曹が赤い外装のバイクをメンテしている。その横で私服姿のティアナの姿があった。
「貸すのは良いけど、こかすなよぉ。プロテクターは?」
「自前のオートバリアで」
「しかし何だな、オラァ時々お前らの訓練とか見るだがよ…最近お前、立ち回りが少し変わったよな」
「あ、はい」
 言い当てられ、少し驚くティアナ。
「お前今までは、シングルでもチームでもコンビでも動きが全部同じだったけどよぉ。最近は臨機応変に成ってきているように見えるぜ。
センターらしい動きになってきたんじゃねぇかぁ?」
「みなさんのご指導のおかげで」
 心から、そう思うように成っているティアナの顔には曇りなど無い。
 ヴァイスはバイクのメンテが終わらせ、エンジンを起こしてみる。
「よし、良い感じだな。それっ」
 ヴァイスからバイクのキーを投げ渡され、あわてて受け取りティアナは彼に向かって笑顔で返事をする。
「はい」



 ヘルメットを被り、バイクへ乗るティアナ。
「あの、これ聞いちゃ駄目だったら申し訳無いですけど」
 ティアナの畏まった声に、何の話かと思うヴァイス。
「ヴァイス陸曹って魔導士経験ありますよね?」
「まぁオラァ武装隊の出だからな。昔は『その旨をよしとする』とか、『始めましてだな、ガ○○ム!』とか言ってたぐらいだからよぉ。
ど新人に説教くれられるぐらい程度には…な」
 ヴァイスの少しきりっとした目線に、少しビクッとする。
「とはよぉ。昔っからヘリが好きでよぉ、そんで今はパイロットだ」
 話を聞き入っていたティアナに、手の甲を振って行かせるポーズをとる。
「ほれ、相方が待ってるんだろう?行ってやんな」
「ありがとうございます」
 そう言い終えるとティアナは、バイクに乗ってスバルが待つ隊舎前へと向かった。 



 起動六課の隊舎前では、なのはと私服姿のスバルと凱が雑談をしながらティアナが来るのを待っていた。
 凱の私服は、シャツの上から濃い茶色のジャケットを着た風貌だ。
 昔は、仮面○イダーやキ○イダーなどの主役が着るような服装だったためとても変だったが、ヴァイスなどの助言で今の服装に落ち着いている。
 そんな彼の横には、バイク形態のガンドーベルが置かれている。
 Gストーン搭載型だが、超AIを装備していないためGGGの隊員やボルフォッグの命令に従う。
 今日は凱の足として、GGGから借りてきたのだ。
 3人がしていた雑談の内容は、以下の通りだ。
『私だけ、ガンダムに出てないね…中の人の話だけど』
『そ、そんな訳無いじゃないか。ほら、俺の中の人が主人公しているガンダムに名無しだけど出ているじゃないか』
『名無しですよ…それに、凱さんの中の人は08では主人公、種では美味しいキャラクターをやってるじゃないですか。それからスバル』
『えっ、何でしょうか。なのはさん』
『スバルも、最新作のガンダムで名有りの準ヒロインをやってるみたいじゃない』
『え、あの…それは』
 など、シビアな会話が続くかと思われた瞬間バイクに乗って現れるティアナの登場で場の空気は元に戻った。



「じゃあ、転ばないようにね」
 3人を見送るなのはの表情はいつもの笑顔である。
「大丈夫です。前の部隊では殆んど毎日乗ってましたから」
「ティア運転上手いんです。あ、お土産買ってきますね。クッキーとか」
 なのはは、お土産とか気にしないで、しっかり遊んで来なさいと笑顔で言う。
「凱さん、2人をよろしくお願いしますね」
「ああ。でも寧ろ、俺が助けられる方かもな。あまり町に出歩いていないからね」
 にこやかな笑顔で道案内など何でも頼ってくださいね。と言うスバルとティアナに笑顔で頼むと答える凱。
 そうして、3人はバイクで町へと繰り出して行った。
 スバル達が向かった直ぐ後に、隊舎からライトニングの3人が出てくる。
エリオとキャロは、保護者っぷりを大爆発させているフェイトに心配されながら私服で町に出かける準備を終えている。
「ライトニング隊も一緒にお出かけ?」
「「はい」」
「はい。気をつけて」
 なのはは、そんな2人を笑顔で送り出すも、2人の後ろで心配する保護者が1名。
 遅く成らない内に帰りなさいや、夜の街は危ないから気をつけるようになど保護者節爆発のフェイトの姿があった。
 そうしていると、1台の車が隊舎前で止まる。
「お待たせしました。さぁ、エリオ隊員とキャロ隊員、駅までお連れします」
 車の正体はGGG諜報部に所属するビークルロボであるボルフォッグであった。
 駅で待っているルネとJの元へ2人を連れて行くためにやってきたのだ。
 本当は、そのまま護衛任務に就きたかったボルフォッグだったが、この後で陸士108部隊の隊舎へ向かい手伝いをしなければ成らない。
 その訳は、ナカジマ三佐が合同捜査本部を作るとの事でシグナムとヴィータがその打ち合わせのため向かうからだ。その後で聖王教会にも寄るらしい。
 GGG代表として、火麻参謀も行くためその護衛として行くことになっている。
 ボルフォッグに乗り込み、シートベルトをしたエリオとキャロを見送るフェイト。
「2人とも、Jさんとルネさんの言うことを良く聞くんだよ」
 元気良く「はい」と答えた2人は、ボルフォッグに乗って駅へと向かった。
 駅前でJとルネと合流した2人は、ボルフォッグにお礼を言いホームへと向かっていった。
 ボルフォッグは涙ながら、2人を駅へと連れて行った後に火麻参謀の元へと向かうのであった。




 ミッドチルダの中央区画の都市で、休暇を満喫する機動六課のフォワードメンバーたち。
 スターズのスバルとティアナは、ブレイブの凱と共にバイクでツーリングを楽しみ、その後ウインドショッピングへと繰り出し、
ライトニングのエリオとキャロは、ブレイブのJとルネの同行の下、健全な初デート?を満喫している。
 シャーリーから貰った予定表を忠実にクリアしようと奮闘する幼い2人。
 そんな2人に付き添っていくルネとJ。
 遠目からも、エリオとキャロのカップルは可愛らしく微笑ましく見られている。
 その一方、Jとルネの長身の男子と長身の美女のカップルの姿は人々の眼先を釘付けにしていた。
 Jの服装は、白いジャケットに縦縞のシャツを着こなしている。数年前のゾンダリアンでの私服とは天と地の差である。
 それに対しルネの服装は、ワインレッドのカシュクール風Tシャツにジーンズを着てショルダーバッグを肩掛けている。
 2人の姿はまるで、モデルか芸能人と見間違えるほどのルックスであった。
「あぅ~凄くカッコカワイイ!おっもちかえりぃ~♪」
「お持ち帰りは駄目だ。お持ち帰りしたいなら、あっちのカップルにするんだな」
 白いベレーを被った中学生ぐらいの少女に、近くに居るカップルと思われる男女を指す少年。
「おい、私の服装とあの女の服装…どっちが良いと思う?」
「何を言い出すんだ。俺たちは協力者という間柄だろう。何故、お前の服装を褒めなければ成らない?」
「…ただ聞いてみただけだ。女性の扱い方は相変わらず下手だな」
 ゴスロリファッションと思われる服装でライムカラーのロングヘアーをした女性と、茶色いジャケットを着た長身の高校生ぐらいの青年が立ち話をしている。
 そんな人々の話題の元となっている2人だったが、自分達の格好が注目されているとは思ってなく何故か多数の目線が自分達に向いているのか疑問に思っていた。
「何故か多くの目線を感じるのだが」
「さぁね?私たちの服装って、そんなに変わってるもんなのかな。なのはとフェイトと命とスワンが買ってきた服だからねぇ」
 現在Jとルネが着ている服は、なのは達が買ってきた私服である。
 この2人には、一般的な私服など無く。ほぼ、制服で過ごしているため急遽買い渡されたものだ。
 その経緯は、こんな感じである。 



「すっごく、御二人にお似合いな服を買って来ました。サイズは事前に測らせてもらったので、あっている筈です」
「エリオとキャロの引率者として、同行して頂きたいので是非この服を着て行って下さい」
「みんなで話し合って買ってきた服だから、ルネとJに是非着てもらいたいの!命お姉さんからのお願い」
「着れば2人は注目の的、間違い無しデス!」



 こんな感じで言い包められ、現在エリオとキャロの引率者として同行しているのだ。




「あはははぁ~♪ここのアイスは見た目から素敵だぁ~♪」
 目を輝かせながら、7個重ねのアイスクリームを見つめるスバル。
 その横で2段重ねのアイスを受け取るティアナ。
「ほんと、アイスが好きよね。アンタは」
「好き好き、大好きぃ~うふふ♪」
 既にベンチで缶コーヒーを飲んでいた凱の横に座るスバルとティアナ。
「凱さんは、アイスいらなかったですか?」
「ああ、缶コーヒーで十分だよ」
 それじゃあ、とティアナはスバルとアイスで乾杯をする。
 ティアナが少しずつアイスを食べる横で、アイスを丸々1つ一気に食べるスバル。
 本当にアイスが好きなんだなと思う凱。
 アイスを食べ終わった後、どこへ行くか相談していたスバルたちは不意と凱に質問をした。
「あの、凱さん。少し質問とか良いですか?」
「うん?何かな」
 2人は顔を見合わせて頷くと、
「「凱さんが元居た世界での、お話を聞きたいんです」」
 スバルとティアナの質問に、少し考えた後こう答えた。
「あんまり2人が思っているほど、カッコイイ話じゃないかもしれないけど、良いかい?」
「「はい」」



 飲み終えた缶コーヒーを足元に置き、目線の先にある海を見ながら語り始める凱。
「俺がGGGに入隊した経緯は、こんな感じだよ。18歳の頃史上最年少での宇宙飛行士として最新型のシャトルを駆ってギャレオリア彗星の観測に出たんだ。
その時飛来してきたゾンダー・EI-01と接触して、俺は瀕死の重傷を負ったんだ。死ぬかと思った時、白いライオンが俺を救ってくれた。
そのライオンが、ギャレオン。そのギャレオンがもたらしたオリジナルGストーンを使って父さんが俺を生かす為にサイボーグ手術をしてくれたんだ」
「…サイボーグ」
 その単語に少し反応するスバルとティアナ。
「あの時、俺の命を存えさせるにはサイボーグになる以外無かったんだ。だから、父さんの事を悪く思わないでくれよ」
「あ、はい!」「はいっ!」
 背筋を伸ばして少し驚きながら答えるスターズの2人。
「その後、ギャレオンがもたらしたオーバーテクノロジーとゾンダーの危機を知った日本政府と国連はゾンダー対策組織としてGGGを設立したんだ。
俺の生命維持には、国の力が必要なのもあったけど俺の命を救ってくれたギャレオンと父さん、泣きながら俺の事を心配してくれた命…そして、
人類を機械昇華しようとするゾンダーに立ち向かえるのは自分しかいないって思ったのが、入隊した理由かな」
 それからの凱さんの話は、ゾンダーとの初対決や護少年との出会いなど、私達の好奇心を上げていくばかりだ。
「(凱さん、元はサイボーグだったんだね。それを経緯にゾンダーと戦う勇気を持てるなんて、すっごいよね)」
「(ええ。私だったら絶望してるわね…あ、ごめん)」
「(何で謝るの?私の体は、サイボーグ時代の凱さんの10倍以上幸せだと思うよ?)」
「(それもそうね。あ、そろそろ凱さん達にアンタの体の事を説明しとく?理解してくれると思うけど?)」
 凱の話を聞きながら、念話で会話するスバルとティアナだったが急に話が止まったので、どうしたんですかと聞く。
「こういう話は、エリオたちの方が喜ぶと思ってね。後の話は、夜に隊舎で話すよ。そんじゃ、先の話で言ってたゲーセンにでも行くか!」
 スバルは、自分の身体の事の話は次の機会にでも話そうと決意しながら、ティアナと一緒に元気良く返事をしてゲームセンターへと向かうのであった。




 シャーリーの立てた予定通りに、公園のベンチで休憩を取るエリオとキャロ。
 その2人から少し離れたベンチで、自分達の得物であるデバイスを磨くルネとJ。
 久しぶりにのんびりとした時間を過ごす中、エリオとキャロはフェイトさんとの思い出を話していた。
 その時、スバルさんからの通信を受け回線を開くエリオ。
 スバルとティアナから、そっちはどんな感じと聞かれ始めたばかりだと返答する。
 これから、公園を出てデパートを回って食事をするなどの予定をクリアして行くと語るエリオとキャロ。
 その答えに唖然とするスバルとティアナ。
「まぁ健全だ」
 初心そうなスバルでも、色恋沙汰は分かるようだ。
 そんな彼女達の話に首をかしげるエリオとキャロ。
「いや、こっちの話」
 苦笑いをしながら何でも無いよと答えるティアナであった。
 何かあったら、いつでも連絡するようにとお姉さん風を吹く2人に「はい!」と純粋に答えるエリオとキャロであった。
「でも、こっちにはルネさんとJさんが居るのに何かあったらって聞くのかな?」
「さぁ?」
 頭に?マークを浮かばせるキャロとエリオの姿があった。



 それから予定に沿って、デパートに向かった4人は服などを見て回っていた。
 時々ルネとキャロが女性らしい仕草をするのを見て、少し照れるJとエリオ。
"こんな過ごし方も嫌いでは無いな"
 優しげな目でそんな風に感じるJであった。




地下道路で事故を起こしたトラックの前でパトカーから降りていた警察官たちが、事故現場の現場検証中に1台の車が到着し座席から女性が降りてくる。
「陸士108部隊、ギンガ・ナカジマ陸曹です。現場検証のお手伝いに参りました」
 到着した陸士部隊の隊員に挨拶をした警官は、事故現場へと彼女を通す。
 横転したトラックの運転手からの話では、得体の知れないものに襲われたとの事だ。
 周囲を見渡すと、陥没した道路で半壊し機能を停止したガジェット1型が調べられており、更に陥没した場所の横には液体が散乱し何かの装置が調べられている。 
「これは、生体ポット!?」
 予想外の物を発見し驚愕するギンガ。
「ギンガ陸曹」
 行き成り車が喋ったので、驚いた警官達だったがギンガ陸曹が「大丈夫ですよ」と言い警棒を持った警官達を制止する。
「これは失礼しました。私はデバイスのAIを改良し車に組み込んだボルフォッグと申します」
 礼儀正しい声を聞き、落ち着きを取り戻す警官達。
 嘘も方便とはこの事だ。
「それで、ボルフォッグどうしたの?」
「はい。その生体ポットから出たと思われる人物の痕跡と思われるものが地下に続いています」
 これは、自分の出番だと直感したギンガは陸士108部隊に通信を入れる。
「―はい。起動六課にも連絡を」




 この事件の情報は既にスカリエッティのラボにも届いた。
『レリックを捜索していたガジェット1型6機が全て破壊されています』
「ほぉ、破壊したのは局の魔導士か、それとも当たりを引いたか?」
『確定は出来ませんが、どうやら後者のようです』
「素晴らしい。早速追跡を掛けるとしよう」
 ウーノとの会話中だったスカリエッティの下に近づいてくる足音。
「ねぇ、ドクター。それなら私も出たいんだけど?」
「ノーヴェ、君か」
『駄目よ、ノーヴェ。あなたの武装はまだ調整中なんだし』
「今回出てきたのが当たりなら自分の目で見てみたい」
「別に焦らずとも、あれは何れ必ずここにやって来る訳だが…まぁ落ち着いて待っていてほしいな」
「…わかった」
 そう言うとノーヴェは、来た道を戻って行った。
『ドローンの出撃は、状況を見てからにしましょう。妹達の中から適任者を選んでみます』
「あぁ…そうだ。彼にも出てもらおう。レリックを嗅ぎ付けて実験サンプル達がやって来るだろうからね」
『ウォーダンを…ですか?』
「そうだ。それと、愛すべき友人にも頼んで置くとしよう」
 スカリエッティのラボに表示されていた空間モニターの映像がウーノからある都市を映し出す。
 そこには、ルーテシアの姿があった。
「優しいルーテシア、聞こえるかい?レリック絡みだ…少し手伝ってくれるかい?」




 エリオ達は、楽しくデート?をしていると何かの物音を察知し立ち止まる3人。
「エリオくん?ルネさんも、Jさんもどうしたんですか?」
「キャロ、何か聞こえなかった?」
「何か?」
「ごとっと言うか、ごりっと言うか」
「恐らくは」
 斜め右方向にある路地裏を見つめるJ。
「私もあっちから物音が聞こえたよ。しかも、地下から」
 4人は、奇妙な物音がしたと思われる現場へと向かうとそこにはマンホールの蓋があり突如開き、中から小さな女の子が這い出てきたのだ。




 待機モードのマッハキャリバーに着信音が響く。
「キャロから、全体通信?」
「何だろう?」
 考え込む2人の下にぬいぐるみを抱えて戻ってくる凱。
「ん?何かあったのか」




「こちらライトニング4。緊急事態につき現場報告を報告します。サードアヴェニングF23の路地裏にてレリックと思しきケースを発見。
ケースを持っていたらしい小さな女の子が1人」
「女の子は意識不明です」
「指示をお願いします」
 キャロとエリオの報告で慌しくなる起動六課。




 なのは達は、スバルたちにお休みの一旦中断を連絡し至急現地へ向かうように支持し自分達も現場へと急ぐ。
 部隊長であるはやては、各人員に待機命令を出し、席を離れている隊員たちにも収集を掛ける。
「安全確実に保護するよ。レリックも、その女の子もや」
「了解」
 隊長室から司令部へと向かうはやてについて行くリインフォースII。




 現場に到着したスバル達は、エリオ達と合流する。
 キャロの膝枕で眠るボロボロの小さな女の子を見つめる面々。
 レリックの封印処理について質問したティアナに、キャロに封印処理をしてもらったと答えるエリオ。
「それから、これ」
 レリックのケースに鎖が絡まっており、もう1つ繋がられていた事を連想させる。
 現在デバイスからのデータをロングアーチに転送し調べ中とのことだ。
 Jは周囲の警戒のため、ビルの屋上で待機しており、ルネはいつでも戦闘可能なようにデバイスを取り出している。
 凱は、傷ついた女の子の頭をそっと撫でる。
"エリオやキャロ、それに護よりも小さい子がこんなにも傷つけられるなんて…こんな仕打ちをした奴は絶対に許せない"
 凱の強い気持ちが小さな女の子の頭を撫でる左手のGストーンを輝かせる。
 その光に若干眉を動かすが、その反応に気づく者は居なかった。




『それでは、2人とも作戦通りにね』
「了解しましたわぁ~ウーノお姉さま」
「了解。行ってきます」
 ウーノからの通信を切り、座席に座るクアットロとディエチ。
「そういう事で、ウォーダンのおじ様~現地まで送って下さいまし」
「…お願いします」
『心得た』
 3人が乗っているのは、全長50m以上ある巨大な人型兵器。コクピットが2つあるため、その1つを改造し2人が乗れるようになっている。
 その大きな巨体は既に起動状態であり、出撃を待つばかりの状態だ。
「スレードゲルミルよ、行くぞ!疾風の如く!!」
 ウォーダンは、スロットを最大にして出撃する。
 スレードゲルミルが格納されていた施設は、シルバーカーテンと同じ原理で隠蔽されており出撃を察知される事は無い。
 巨大なドリルを両肩に装備し、ドリル状の角を持つ白亜の巨人が大空を飛翔する。
「凱よ、再び合間見えん!」






 次回予告
 君たちに最新情報を公開しよう。
 地下でレリックを捜索するフォワードメンバーに襲い掛かるガジェットと召喚士。
 大空から巨人が舞い降り、再び激突する2人。
 そんな彼らを嘲笑うかのように放たれる長距離砲撃がストームレイダーを襲う。
 勇者王リリカルガオガイガー THE MYTHOLOGY
 NEXT機動六課のある休日【後編】
 次回も、このチャンネルでFINAL FUSION 承認!





 これが勝利の鍵だ!
【エクシードモード&ボルフォッグ】 




これで、最後のうp。
レナとk1はひぐらしキャラとして。
ここに書いているルネの私服は矛倉としてうp。
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2008-07-27(Sun)

勇者王リリカルガオガイガー THE MYTHOLOGY 第十話「真実」

勇者王リリカルガオガイガー THE MYTHOLOGY

 第十話「真実」

 ◆新暦75年6月初旬頃

 新種のゾンダーメタルによって変貌したティアナと対峙するなのは。
 ティアナの背中に装着されたゾンダーメタルから放出されるエネルギーを受け、全身に悪寒が走る。
 強化されたティアナは、飛翔魔法を難なく使用しウイングロードから離れ空に浮き上がる。
「さぁ始めましょう、なのはさん。本気の勝負を、ね!」
 ティアナは、左手に持った侵食され黒く染まったクロスミラージュのモードを変更する。
 ガンズモードから、銃口側とグリップ側から魔力刃が伸びたダガーモードへと変化し相手へ刃先を向ける。
「クロスミラージュのリミッターが外されている!?」
 そろそろ次の段階に向けて、新人たちのリミッターを解除しようと考えていた矢先の出来事に驚く。
 変異したティアナの異様な殺気になのはは、レイジングハートをアクセルモードへ戻し構える。
「ティアナ、直ぐに元に戻してあげるから、ちょっと痛いの我慢して!」
「はぁ?何、寝言を言っているのかな?リミッターの掛かったなのはさんじゃ、怒ったティアナに殺されちゃうよ?」
 目が逝ってしまっているティアナには、なのはの言葉は既に聞く耳持たずだ。
 ティアナは右手に持ったガンズモードのクロスミラージュで、なのはの周囲に多数の魔力弾を発射する。
 魔力弾は、なのはの周囲に次々着くと急停止する。
 彼女の行動に危機を感じたなのはは、瞬時にその場から離れる。
「追え」
 ティアナの命令を合図で一斉に、なのはへ襲い掛かる多数の魔力弾。
 その追尾力は、アクセルシューターに匹敵し激しい回避運動を試みる彼女を徐々に追い詰める。
 埒が明かないと察したなのはは、アクセルシューターを発射しティアナの放った追尾弾を撃ち落とす。
 その爆風の中からティアナが不意打ちの如く、ダガーをなのはへと振り下ろす。
 レイジングハートの先端にラウンドシールドを張り、斬撃を受け止める。
 なのはのシールドは強固で、ティアナの魔力刃では切り裂く事が出来ず均衡しあう。
 埒が明かないと均衡を解き、後方へ下がるティアナ。
「流石なのはさん。でもね…これなら、どうかな!」
 右手のクロスミラージュをロングレンジ戦闘用モードへ変化させ、銃口にターゲットリングを出現させる。
「ファントムブレイザー!」
 先程とは比べ物に成らないエネルギーを銃口へ集束し、なのはへ向け発射する。
 凄まじい威力の狙撃砲に対してなのはは、左手を前に出しラウンドシールドを展開、受け止める。
 狙撃砲の尋常な威力にラウンドシールドの耐久性を上回られるのを感じ、角度をずらし受け流す。
 受け流されたファントムブレイザーは、陸戦用空間シミュレータで再現された廃棄ビルを倒壊させてしまう。
 その爆風に煽られながらも、なのはは真剣な瞳でティアナを見つめる。
「流石なのはさん。リミッター付きでも今の私の攻撃を受け流せますか。でも」
 ツインハンド状態のクロスミラージュを1つにすると、背中のゾンダーメタルが輝き出す。
 ゾンダーメタルのエネルギーと他の力によって、クロスミラージュは銃剣型の形へと変貌する。
「ふふふ、この形なら接近戦と射撃を同時に行なえる。どうです、なのはさん?貴女もこの力を持ってみませんか?気持ち良いですよぉ」
 AI機能を凍結され声が出ないクロスミラージュを頬ずりながら、なのはを誘うティアナ。
「…これ以上ティアの声で喋るなぁぁぁ!!」
 なのはによって身動きが取れなく成っていたスバルだったが、魔力を最大にし戒めであるバインドを解く。
「スバル!?」
 今までのスバルとは違う力を感じるなのは。
 凄まじい魔力を放出しながら、ウイングロードを形成しティアナへと近づく。
「はぁ?私がティアナじゃないって、あんた馬鹿じゃないの?私は私よ」
「ティアは、こんな事望まないよ。先の模擬戦だって、なのはさんに認めてもらいたくてやった事なんだ!」
 なのはは、スバルの一言に胸が締め付けるような痛みを受ける。
 危険な行為を行なう2人に失望感でいっぱいで、その行為を行なった理由を聞かなかった。
 教導官として歩んできた自分が、教え子達の気持ちを把握しきれず焦らせていた事に強い罪悪感に覆われる。
 スバルは、ウイングロードをティアナの目の前まで出現させる。
「今、目を覚まさせるよ。ティア!」
 右手に装備したリボルバーナックルのカートリッジを消費し魔力を高め、マッハキャリバーのローラーが急回転し全速力で走り出す。
 先程のヘル・アンド・ヘブンで全身が筋肉痛で痛みが走るスバルだったが、友人を助け出すため全力全開で突撃する。
 そんなスバルをティアナは冷ややかな目で見つめながら武器を構えようとした時、後から何かが迫る気配を感じ振り向く。
 そこには、右腕を振り上げ突っ込んでくる女性、ルネ・カーディフ・獅子王の姿。
 瞬時に、クロスミラージュ本体でルネの拳を受け止め、前方のスバルには左手を前に出しラウンドシールドを出現させ拳を受け止める。
 その光景は先程の模擬戦での、スバルとティアナによるクロスシフトCを受け止めたなのはの如く。
「奇襲とは、流石ルネさん。戦いに躊躇なんて無いですね。スバルも本気で殴りに来るなんて、私が大怪我しても良かったのかな?」
 薄笑いするティアナに顔を引きつるルネとスバルは、同時に後へ退避し中距離砲撃の構えを取る。
「(魔力ダメージで)」
「(気絶させる!)」
 念話でタイミングを計り、同時に砲撃を開始するルネとスバル。
「ブレイズッ」
「ディバイーン」
 2人の行動に合わせて己の周囲にスフィアプロテクションを展開するティアナ。
「「バスタァァァァァァッ!!」」
 両サイドからの中距離砲撃魔法がティアナへ向けて解き放たれる。
 緑色に輝く炎の砲撃と青白い魔力の砲撃が一直線にティアナの張るプロテクションに直撃する。
 ティアナの張る紫色に輝くスフィアプロテクションは、ルネとスバルの砲撃魔法を受け止める。
 3色の光がぶつかり合い、その衝撃によって周囲に点在している廃ビル群は次々に倒壊していく。
 均衡していると思われたが、徐々にティアナの張るプロテクションが削られていく。
「こ、こいつらぁぁぁっ!」
 ティアナは考えもしなかった事実に気性を荒げる。
 ルネの右腕に埋め込まれているGストーンの輝きは、砲撃を撃った後からも徐々に強いものと成りブレイズバスターの威力を上昇させ、
スバルの瞳もグリーンからゴールドへと色が変化し、ディバインバスターの出力は上がる一方だ。
 このままでは不味いと判断したティアナは、砲撃を受け止めているプロテクションの部分のみ強化し自分を覆う壁を消去する。
 一気に上空へ飛び2つの砲撃を回避し、ルネとスバルに銃口を向ける。
「私の邪魔をするなぁぁぁ……はっ!?」
 2人に射撃を行おうとした瞬間、後方に強力な魔力反応を感じたティアナは首を後ろへと向ける。
 そこには、レイジングハート・バスターモードを構え環状魔法陣を出現させ砲撃魔法の発射体勢に入ったエースオブエースが居た。
 先程までとは魔力量が違う事に気付いたティアナは、なのはのリミッターが解除されている事を察する。
「ディバイーン」
「や、やめて」
「バスタァァァァァァァッ!」
 桃色の魔力光を放ちながら凄まじい魔力の本流が、ティアナの背中へ向け放たれる。
 その一撃はティアナの全身を覆いつくし、魔力ダメージを与え地表へと墜落させた。
 
 倒壊したビルの瓦礫の中に埋もれるティアナの傍へと降り立つ、なのは、ルネ、スバルの3人。
 フェイト達はバリアジャケットを装着し、彼女たちの周りを固める。
 心配そうにティアナを見つめるメンバーの中でルネは1人、ゾンダーメタルの除去をどうするか考えていた。
「…なのは。バインド、お願いできる?」
 ルネの問いに、頷くなのは。
「ティアナが暴れたらコアを引き抜く時面倒だからね。今のうちに頼むよ」
「はい。ティアナをお願いします。ルネさん」
 なのはは前に出ると、レイジングハートをティアナに向けチェーンバインドを発動し桃色の魔力鎖が彼女を拘束する。
 宙へ浮かばされ、無防備状態に成るティアナ。未だに意識は戻っていない。
 それを確認し、ティアナの背中へと周りゾンダーメタルを確認する。
「ちょっと乱暴にするけど、我慢しなよ。ティアナ」
 ルネは黄金に輝く右腕に埋め込まれているGストーンの輝きを増幅させながら、ゾンダーメタルへと手を伸ばす。


 大気圏を突破し宇宙へと出たジェイアークとギャレオンとジェネシックマシン。
 時空管理局が所有する人工衛星により撮られた映像から、宇宙にゾンダーが居る可能性があると判断したGGGは大気圏突破能力のある、
ジェイアークとギャレオンとジェネシックマシンで偵察するよう、任務を言い渡される獅子王 凱とソルダートJ。
 映像が撮られた宙域へと急ぐジェイアークとジェネシックマシンたち。
『月が2つか…ここが別の世界だってハッキリ分らせてくれるぜ』
 ギャレオンに乗っている凱は、ミッドチルダの宇宙に存在する2つの月を見てポツリと言葉を洩らす。
『当然だ。凱、お前とて三重連太陽系へ…そうか、地球をコピーしただけのモノだったな』
 ジェイアークのブリッジで佇むJは、自分が言った事に少し恥かしくなった。
 凱たちGGGは、本当の三重連太陽系を見た事が無いのだ。あの星達はソール11遊星主が作り出したコピーされた地球と月だったのだから。
 そんな他愛も無い会話をしながら現場へ到着したジェイアーク御一行。
 周辺の索敵を開始するJアークのメインコンピュータ・トモロ。
 ジェネシックマシンたちも周囲に警戒しながら探索を開始する中、ギャレオンの中で命から渡された未確認物体の映像を見直す凱。
 モニターに映し出されたのは、一対の巨大な翼に4つの脚を持った竜だ。
 遠くからの撮影だったためか、映像の解析度は低いものでシルエットぐらいしか判別できない。

 そんな彼らを見つめる爬虫類に似た赤いツインアイ。
≪P・IS(プロト・インヒューレント)シルバーカーテン視覚防御解除≫
 全高16.5m・全長43.2m・全幅36.7mの巨体が姿を現す。
 翼竜の姿をした機械生命体【ギル・ベイダー】。
 漆黒の装甲に4本の脚と一対の翼を持ったドラゴンの姿をしている。
 胸部にはニードルガンとプラズマ粒子砲、両翼には2門ずつ重力砲が搭載されており、頭部には一対のツインメーザーが装備されている。
 両翼と背部に大小計4基の丸鋸状の兵器が異様な存在感を醸し出している。
 ギル・ベイダーはジェイアークの頭上を取り、胸部の全砲門を向ける。

 ミッドチルダ東部の森林に隠されているスカリエッティのラボでは、リアルタイムでギル・ベイダーの捕捉した映像が映し出されている。
『ドクター。いかがされますか?』
 スカリエッティの秘書である女性ウーノは、彼に通信を入れどうするか尋ねる。
 ギル・ベイダーは接近した物体をロックオンし、破壊するか見逃すかをコントロールする者へと訪ねている。
 モニター前の椅子に座り両手の指を絡めていたジェイル・スカリエッティ。
「ギル・ベイダーはスポンサーから提供された物だからね。彼らにぶつけるのは少し惜しい気もするが、まぁ今の私の興味対象は、こっちだがね」
 ギル・ベイダーからの映像とは別に、桃色のバインドに捕らえられた少女と、ある施設と、巨大な艦船が停泊している場所を映し出していた。
「さて、足止めをかねてギル・ベイダーには、あの白き戦艦ジェイアークとジェネシックマシンへ攻撃するよう命令を頼む。戦闘データは逐一メイガスに送るように。
あぁ、ルーテシアは戻っていたかね?」
『はい。ルーテシアお嬢様なら、戻られていますが?』
「それは結構。彼女に、こちらでモニターしている場所へガジェットを転送してもらうように手配してくれないか」
 はい。と、答えたウーノは通信を切るとドクターの望みを叶える為動き出す。

 ウーノからの命令を受諾したギル・ベイダーは、各砲門をジェイアークへ向け砲撃を開始した。
≪ギャォォォォォォッ≫
 無音の宇宙空間ではギル・ベイダーの雄叫びは聞こえないのだが、ゾイドコアに残ったドラゴンの因子がそうさせるのか。
 胸部と両翼からの砲撃の雨がジェイアークへと押し寄せる。
 突然の攻撃にギル・ベイダーの砲撃を受け、船体が大きく揺れるジェイアーク。
 突然の揺れに身体のバランスを崩されかけたJだったが、何とか倒れずに踏み止まりトモロに現状報告をさせる。
「いったいどうなっている?」
『頭上より多数の砲撃を受けた模様。ジェネレイティングアーマーに過負荷を与えた攻撃を確認』
 ジェイアークに搭載されている数々のセンサーでギル・ベイダーの位置を捕らえられなかったのは、試験的に搭載された固有スキル/シルバーカーテンの能力によって、
センサー類に嘘情報を流し、こちらを発見できなくする効果とレーダーシールドによるステレス効果の総合効果の賜物だ。
 ギル・ベイダーの撃ち込んだ砲撃の中で重力砲は、着弾点に超重力を発生させ対象を押し潰す。
 ジェイアークのバリアシステム/ジェネレイティングアーマーでもピンポイントでの超重力による攻撃は防ぎきれない。
 砲撃位置を推測し、その場所に高性能カメラで確認すると黒い翼竜の姿を発見する。
「こちら側のセンサーを掻い潜るとは、原種以上の性能を持っているのか?ならば、直接叩くのみ!」
 ブリッジにあるモニュメントの前へ飛び上がるとジェイバードと融合を始めるソルダートJ。
「フュージョン!」
 Jはジェイバードへ取り込まれ、光に包まれたフィールドに降り立つ。
「ジェイバード、プラグアウト!」
 ジェイアークの艦橋と主砲台がプラグアウト(分離)し、人型へと変形する。
「ジェイダー!」
 全長25.3mのメカノイド/ジェイダーが誕生する。
「プラズマウィンッグ」
 10枚の光り輝く朱雀の尾を背中に出現させる。
 プラズマウィングにより強力な推力を得たジェイダーは、目標へ向け飛ぶ。

 ジェイアークが奇襲を受けたことをGGGに連絡を入れる凱。
「こちら凱。現在目標だと思われる飛竜型のロボットと接触。ジェイアークが攻撃を受けた。ジェイダーが反撃に出ている。俺もガイガーで加勢に入る」
『了解』
 命からの返事を聞き、凱はギャレオンと融合を開始する。
「フュージョン!」
 ジェネシックギャレオンはライオン型ロボットから人型のメカノイド/ジェネシックガイガーへと変形する。
「ガイガー!」
 全長約23.5mの白きボディに胸にはギャレオンの顔が目立つ。
 変形を終えたガイガーは、腰部に装備された推進機でジェイダーの後を追う。
 その時Gストーンが疼く事に気付く凱。
「この反応…やはり、ゾンダーか!?」

 ギル・ベイダーは、接近するジェイダーに胸部に搭載されたニードルガン10門とプラズマ粒子砲4門で迎撃する。
 凄まじい数の弾幕を持ち前の高速機動によって回避するジェイダーは右手を腕に収納し、
「プラズマソード」
 ジュエルジェネレーターより抽出したエネルギーを右手があった部分に集束しプラズマのソードを装備する。
 弾幕を掻い潜ったジェイダーは、右手のプラズマソードをギル・ベイダーの腹部に切りかかる。
「はあああっ!」
 腹部にあるゾンダーメタルのコア付近に出現する印にプラズマソードを振るったジェイダー。
 高出力のプラズマソードで切り裂かれた痛みにより口を大きく広げるギル・ベイダーは、怒りに任せて横回転し尾に装備された後部切断翼でジェイダーを襲う。
 しかし、ジェイダーの残像を振り払っただけで本体を捕らえられない。
「その程度のスピードでジェイダーのスピードに着いて来られると思うな!」
 更に追い討ちを行うため加速するジェイダー。
 ギル・ベイダーの頭部にあるツインアイが赤く輝きだすと、破損した部分を修復し全身が紫色のオーラで包まれる。
 右手のソードをギル・ベイダーの頭部へ突き立てようと迫るジェイダーだったが、急加速で上方へ移動され回避される。
 回避された事で若干の隙を作ってしまったジェイダーへ向け、ギル・ベイダーは両翼の重力砲を発射する。
 ジェイダーは、砲撃を回避しきれず左肩と右足付け根部分に着弾してしまい、発生した超重力によって身動きが取れなくなる。
 身動きが取れなくなったジェイダーを確認したギル・ベイダーは、両翼と背部に大小計4基の丸鋸状の兵器ビームスマッシャーのチャージを開始する。
「あの武装は?」
『ジェイダー、即刻退避せよ。その攻撃は受けてはならない』
 ジェイアークの生体コンピュータであるトモロの警告を聞き、即座に退避しようとしたジェイダーだったが超重力が未だに解かれず動けない。
 その隙にチャージを済ませたギル・ベイダーは、ジャイダーへ向けビームスマッシャーを発射する。
 相手の黒竜の攻撃を受けることを考え身構えるジェイダーだったが、円盤状のビーム刃はジェイダーを捉える事無く真横を通り過ぎる。
 ジェイダーの目線の先には、ギル・ベイダーの頭部に蹴りを叩き込んでいるジェネシックガイガーの姿があった。
「大丈夫か!ジェイダー」
「手前かけさせた」
「気にするな。それよりも!」
 ギル・ベイダーから離れたガイガーは、周囲にジェネシックマシンを呼び寄せる。
 ジェイダーも超重力から抜け出しジェイアークの元へ戻る。
 攻撃を阻害された事に怒り狂うギル・ベイダーは、雄叫びを上げる。

『解析結果。あのロボットはゾンダーと機械生命体との融合体。コア部分に高エネルギー反応を感知』
 トモロからの解析結果を聞き、敵対する相手の対策を考えるガイガーとジェイダー。
 その時GGGから緊急連絡が入る。
『凱、J、緊急事態よ!機動六課とクシナダにガジェットが強襲。現在機動部隊で対応しているわ。2人とも出来るだけ早く戻ってきて!』
 連絡を受け、顔を見合わせるガイガーとジェイダー。
「考えている暇は無いようだぜ」
「ああ、一気に片を付ける!」
  
 地上では次元航行司令補修艦クシナダに多数のガジェットが攻撃を仕掛けており、待機中だった氷竜、炎竜、風龍、雷龍、光竜、闇竜が迎撃に出ている。
「クシナダの損傷率5%ですが、この状況が続けば何時進入されるか分りません」
 牛山オペレーターの報告を受けながらも毅然とした面構えで指令席に立つ大河長官。
「勇者たちにクシナダの周囲を固めるように連絡を」
 大河の指令を受け各機動部隊隊員に連絡を入れる牛山。
「長官。機動六課でもガジェットが出現した模様です。現在シグナム副隊長とシャマル先生で迎撃中とのことです」
 大河長官は、猿頭寺主任オペレーターの報告を聞き敵が本格的に動き出したのだと考える。
「敵は、こちらの戦力を分断し各個撃破を狙っているのか」
『長官!ガイガーからファイナルフュージョンの要請シグナルが!』
 機動六課で待機中の命隊員からの報告を受け長官は頷く。
「よし、ファイナルフュージョン承認!」
『了解!ファイナルフュージョン、ジェネシック…ドラーイブ!!』
 長官からの許可が下りたのを確認し、命はファイナルフュージョンのセーフティデバイスを守るカバーガラスを鉄拳粉砕しセーフティを解除する。 

「よっしゃー!」
 ファイナルフュージョンの許可が下りたのを確認した凱は、ギル・ベイダーから距離を取る。
 その行動に危険を察したのか、ガイガーへ向け砲撃をしようとするギル・ベイダーだったが後方からの攻撃を受け吹き飛ばされる。
 ジャイアーク・キャリアーモードに座るように合体するジェイダーの形態ジェイライダーによる反中間子砲の一撃を受けたためだ。
「ファイナルフュージョン!」
 ジェイライダーの援護を受けファイナルフュージョンを行うエヴォリュダーガイ。
 EMトルネードを展開し防御壁を作ったジェネシックガイガーは、プログラムリングを発生させ、それを受けたジェネシックマシンたちは合体シークエンスに入る。
 次々に合体し、ガイガーは最強の破壊神へと合体を終える。
「ガオガイッガァァァッ!」
 EMトルネードが消失した後には、全長約31.5mのジェネシックメイカノイド/ジェネシックガオガイガーが神々しい姿を現す。

 ジェネシックガオガイガーは右腕を掲げ、攻撃エネルギーを拳に集め高速回転させ右腕を右横に引き寄せ前方に突き出す。
「ブロウクンマグナム!」
 攻撃エネルギーに包まれた右拳をギル・ベイダーへと射出する。
 高速回転する拳を持ち前のスピードで回避しようとするギル・ベイダーだったが、ブロウクンマグナムのスピードと追尾能力に追い回される。
 その隙にジェイアークから分離したジェイダーは、最終シークエンスへと入る。
「メガフュージョン!」
 ジェイダーは背中の10枚の朱雀の尾から合体プログラムをジェイアークへ伝達させる。
 ジェイアークは巨大なロボットのボディへと変形し、ジェイダーはヘッドパーツへと姿を変えジェイアークと接続。
 分離したパーツが巨大化し両腕となりボディと接続され白亜の巨人が誕生する。
「キングッジェイダァァァッ!」
 全高101mもの巨体を持つジャイアントメカノイドが完成する。

 全速力でブロウクンマグナムから逃げるギル・ベイダーだったが、更に速度を増した拳を背中に喰らう。
 ウィングバリアーとゾンダーバリアの複合防御兵装を持ってしても、ジェネシックガオガイガーのブロウクンマグナムを弾き切れずバリアを突き抜けられ、
背中のユニットを貫かれ爆発する。
 爆発の衝撃で近くにあった戦艦と思われる残骸に衝突するギル・ベイダーに向かって、緑色と赤色の閃光が徐々に近づいてきている。
 何とか残骸から抜け出したギル・ベイダーは戦艦の残骸を取り込み背中のユニットを再生させると、向かってくる2体に向けビームスマッシャーを発射する。
 円盤状の荷電粒子の刃が破壊神と白亜の巨人を襲う。
「そんな物で!」
「我々を止められはしない!」
 ガオガイガーは左腕を前に突き出し、尾と成っているガジェットツールを起動させる。
 尾から離れたパーツは左腕に装着されボルティングドライバーへと形を成すと、ガオガイガーは胸部のギャレオンの口からブロウクンボルトを射出し、
ボルティングドライバーへセットする。
 その間、襲い掛かる4つのビームスマッシャーを10連メーザー砲と反中間子砲の一斉射撃で撃ち落とすキングジェイダー。
 ジェネシックガオガイガーの装備している空間歪曲装備ボルティングドライバーに接続されたブロウクンボルトには、対象を内部から爆破する効果がある。
 ガジェットフェザーのスラスターを全開にし、ギル・ベイダーとの距離が縮まったところでボルティングドライバーを向ける。
「ボルティングドライバー!」
 凱の叫びと共にブロウクンボルトの効果が作動し、ギル・ベイダーの右翼に異様な空間変化が起こった後爆発する。
 根元から右翼が破壊され、痛みに苦しむギル・ベイダーは頭部の1対の角からツインメーザーを発射し反撃に出るも、
ジェネシックオーラに包まれたジェネシックガオガイガーには傷一つ付かない。
 圧倒的な戦力差にゾイドとしての本能が逃げろと言っている。
 だが、ゾンダーメタルで蘇生しスカリエッティ達に操作されている中で自己の意思を貫く事などギル・ベイダーには出来ない事であった。

 
 機動六課の司令部では、命のジェネシックドライブを間近で見た隊員たちが、目を点にして驚いていた。
 外でシグナムとシャマルが戦闘を始めており、更に訓練施設ではティアナが緊急事態になっているなど危機また危機な状況である。
「せやけど、ほんまにすごいなぁ。『ジェネシック…ドラーイブ!』って掛け声したと思うたら、いつの間にか準備された強化ガラスでカバーされたスイッチを
鉄拳粉砕してもうた。こりゃ、今すぐにでも機動六課の前線メンバーに加入してもらいたいぐらいや」
「あはは、私そんなに強くないですよ。ただ毎日カバーを粉砕する練習をしてオペレーターをやってるぐらいですから」
 笑顔で答える命に内心突っ込みたくてウズウズするはやて。
"普通の女の人が強化ガラスのカバーを粉砕できるわけ無いやろう!"
 そんな事を考えていた八神部隊長だったが、シャーリーの戦線報告を聞き真面目モードに戻る。
「現在機動六課周辺に多数のガジェットが出現しています。大多数は陸戦用空間シミュレータに集まりつつあります」
「なんで、そないなとこに…まさか」
 そう、少しばかり気にかけていた敵による隊員の強奪が今まさに行われようとしているのではないかと考えた。
 だが、今はティアナがゾンダーに取り付かれてしまった事で、なのはがリミッター解除している状況で襲いに来るのも可笑しい。
 ならば、何の目的なのかと考えている時、命が発した言葉に司令部に居るものが全員息を呑んだ。
「あ、ガジェット達が訓練施設に侵入!あ、まさか……ティアナ達が居る位置へ急接近中!」
 もしティアナに取り付いたゾンダーがガジェットを取り込めば忌々しき事態へと成りかねない。
「急いで、スターズとライトニングに連絡を!後の祭りにしちゃだめや」
 
 
 ルネは、ティアナの背中に寄生したゾンダーメタルを引き抜こうとGストーンが埋め込まれた右腕を伸ばす。
 その時ティアナが目を覚ましたのか、下を向いていた顔を上げ、なのはを見つめる。
「やっぱり、才能なんですよね…才能が、才能が、才能が……」
「ティアナ…あのね」
 絶望したかのようにブツブツ言葉を零すティアナに対しなのはは、彼女を元気付ける言葉を考えるが上手く口に出せない。
「今は何を言っても無駄だよ。ゾンダーに寄生された奴の心は深い休眠状態に成っちまう。今表に出ているのはゾンダーによる、
宿主の不満や欲望を満たすだけのプログラムに過ぎない!更にたちが悪いのは、欲望を満たしても本人は寝たままで意味が無い事なんだ」
 そう、今までのゾンダーならその理論は正しかった。
 しかし、この新種のゾンダーには実験的にある装置が組み込まれている。
 そんな事を知るはずも無いルネは、背中のゾンダーメタルに手をかける。
 反物質同士の干渉で互いにエネルギーを対消滅し始める。
 顔をしかめながらもゾンダーメタルをティアナから引き剥がそうと力を込めたその時、
『ファイナルセーフティーリリース』
 ティアナの口から合成音に似た声が響いたと同時にゾンダーメタルに変化が生じた。
 目のような形だったのが丸い水晶の形へと変異したのだ。
「こ、こいつは?」
 突然の事に驚きを隠せないルネだったが、ティアナの全身から発せられた爆発的なエネルギーの余波で地面に転がりながら吹き飛ぶ。
 紫色の輝きに包まれながら上空へ登っていくティアナの元に多数のガジェット2型が舞い降りる。
「このままじゃ駄目だ!」
「ティアナさんに寄生したゾンダーが機械を取り込んだら」
 上空を見上げ危機を感じるエリオとキャロは、ガジェットを破壊しようと動き出す。
 ストラーダのカートリッジを2発消費し、魔力を強化したエリオはストラーダの噴射口から魔力を吹き出させて上空へ撃ち上がる。
「だあああ!」
 それと同時にキャロも竜魂召喚を発動しフリードリヒを白銀の竜の姿に変え、ガジェット撃破に向かわせる。
「フリード、ブラストレイ!」
 フリードの口元に集束した火炎が敵へと発射される。
 エリオのストラーダによる突進がガジェットを突く寸前、強力な障壁に阻まれストラーダの刃先が火花を散らす。
「くっ、硬い」
 別方向からのフリードによる砲撃は、エリオと同じく直前で薄い紫色の障壁に阻まれ拡散してしまう。
「そんな」
 フリードの攻撃が通用しなかった事に気落ちするキャロだったが、エリオに向けてティアナが銃口を向けているのを見て叫ぶ。
「やめてぇぇぇ!」
 エリオも自分に向けて銃口が向けられている事に気付くも、その瞬間に強力な魔力弾が発射される。
 非殺傷設定などされていない一撃がエリオに撃ちこまれる。
 エリオは着弾すると感じ目を瞑ってしまった瞬間、光に包まれた。
「エリオ、無茶しないで」
「フェイトさん」
 攻撃が当たる瞬間にソニックームーブで加速したフェイトによってエリオは救出されたのだ。
 フェイトはエリオを地上へ下ろすと、武器を構える。
「エリオとキャロは、接近してくるガジェットの排除をお願い。残りの皆でティアナを止める」
 フェイトの覇気の入った命令に頷きフリードリヒの背中に乗り上空へ飛ぶエリオとキャロ。
 ヴィータとフェイトは、なのはとスバルの横に立ち武器を構える。
「なのは、大丈夫?」
「ちょっと気持ちがブルーかな。自分がティアナの気持ちを分ってあげられたら、ちゃんとお話をして」
 更に口にしようとした時、フェイトの人差し指で止められる。
「なのはの気持ちは分るよ。でも、今は」
 上空で生気を感じない目でこちらを見下ろすティアナを見据えるフェイト。
「そうだね。今は、ティアナを救い出してあげないと」
 いつもの元気で優しいなのはに戻ってくれた事に喜ぶフェイトは、バルディッシュの掴む手の力を強める。
「そんじゃ、ティアナを引き摺り下ろして背中の奴を引き抜くぞ!」
「はい。ヴィータ副隊長!」
 気合を入れるヴィータとスバル。
 ビルの外壁にぶつかり止ったルネは、全身に走る痛みに歯を食い縛りながら立ち上がる。
「痛た、ちょっとは効いたよ。やっぱり新種のゾンダーか」
 その時、上空でガジェットに囲まれたティアナの背中から出現した多数の半透明なケーブルが伸びガジェット2型たちを捕らえる。
 捕まったガジェット達は次々にティアナへ吸い込まれるように取り込まれていく。
 ティアナも完全にコアへと変貌し、ガジェットだった物は新たな姿へと変貌した。
 真の姿であるフリードリヒより二回り以上の大きさの機竜が姿を現した。
 その胸には丸い水晶のような紫色のコアが浮き出ている。
≪グルルルッ……≫
 爬虫類のような口に突き立てられているクロスミラージュ・ダガーモードに似た剣が痛々しく見えるが、
そのガジェットカラーのボディから溢れる殺気によって相手が悪意の塊だと分らせる。
≪あはは、これが私の真の力だよ。この子の名前はね、カグツチ…そう、カグツチ!≫
 訓練施設全体に響き渡るような声。
≪ギャォォォォォォッ≫
 それに合わせてカグツチから発せられる叫び声。
 ゾンダー・カグツチから発せられる力を全身で感じる機動六課の面々。
「なぁ、リミッター解除してもらわねぇとやばくねぇか?」
「そうだね。はやて、聞こえてる?」
 ヴィータの提案に頷いたフェイトは、八神部隊長へと通信を入れる。
『結構やばい状況見たいやね。2人のリミッター解除、承認します』
 はやての解除申請で、ヴィータとフェイトのリミッターは解除される。
「よし、ティアナの奴を助け出すぞ。その後で説教だ!」
「出来るだけティアナの気持ちを尊重してね」
「わーてるよ。ちゃんと話をしてやる」
 ヴィータとフェイトの話を聞き、自分も教導官としてではなく1人の人間として話しをしようと決める。そのためには、
「全力全開でティアナを助けるよ」
「はい!ティア、今すぐそこから助け出してあげるよ」
 同時に動き出すスターズ1・2・3とライトニング1の4人。

 なのはは、各人に作戦行動を伝える。
「スバルとヴィータちゃんで、前に出てティアナの注意を引いて。私とフェイトちゃんで、ティアナの身動きを止める。ルネさんは」
「私は、引き抜き係りをさせてもらうよ」
"あのデカ物から核を引き抜くには"
 ルネは、思い出したかのように、GGGへ連絡を入れる。
 あのツールを取り寄せようとしているのだ。防御不可能である金色のハンマー。
「命!至急、ゴルディーマーグを送って。……そう、私が使う」
 まず先行したのは、ウイングロードをゾンダー・カグツチ周辺に多数敷いたスバルだ。
多数のガジェットを取り込んだカグツチによるAMFで徐々に解除されていくウイングロードの上を、ローラーブレードを装備したマッハキャリバーで疾走しながら、
リボルバーナックルのナックルスピナーを回転させ魔力を高める。
「リボルバーシュート!」
右腕のグローブに集められた青い光を放つ魔力を射撃魔法としてカグツチへと発射。
しかし、当たる数メートル前で魔力が拡散してしまった。
カグツチは反撃とばかりに、ドラゴンの様な口から強烈なビーム砲撃を撃ち出す。
ガジェットに搭載されていたビーム兵器を口に集め一点集中した兵器だ。
スバルは持ち前の瞬発力とマッハキャリバーのスピードに助けられ、強烈なビーム砲撃を回避する。
ビームが着弾した区域は完全に貫通され、海水が入り込んできている。
スバルに注意がいっているカグツチに向けて、ハンマー型のアームドデバイス/グラーフアイゼンを持ち、
赤いドレス型の騎士甲冑を身に纏ったヴィータは、手に力を加える。
「アイゼン、カートリッジロード!」
『Jawohl』
カートリッジを3発ロードし、アイゼンをギガントフォルムへ変形させ、更に幅10mもの大きさにし、小さな身体でありながら巨大ハンマーを振り上げる。
「でやぁぁぁっ!」
垂直に振り下ろされたギガントシュラークがカグツチを襲う。
スバルを追っていたカグツチは、振り下ろされる巨大ハンマーを背中から受けてしまい地面へ叩きつけられる。
墜落した衝撃で廃ビルなどが倒壊し、土煙が舞い上がる。
ゾンダーバリアで全身を守っていたカグツチは大したダメージを受けずに済み、その長い首を持ち上げ周囲を見回す。
カメラ・センサー・レーダーを屈指、敵を探すと上空にSランクの魔力反応を2つ発見する。
そこには、ツインテールの女性魔導士が2人、槍と大剣を構えていた。

「いくよ!フェイトちゃん」
「うん。なのは」
2人は互いの愛杖であるレイジングハート・エクセリオンと、バルディッシュ・ザンバーのカートリッジロードを行う。
「「カートリッジロード!」」
『『Lord cartridge』』
主の命に従いカートリッジを6発ロードする。
この行為は凄まじく強力な魔力を得る代わりに、コントロールが難しく身体に多大な負荷が掛かる。
久しぶりの最大出力に顔が苦しさで若干歪む2人。

そんな2人を見つめるスバル・エリオ・キャロの新人3人。
「なのはさん、フェイト隊長、本当に凄い」
「これがフェイトさんと、なのはさんの全力」
「す、すごい」

 頭上で輝きだす隊長2人に危機を感じ、カグツチは上空へ向けビーム砲撃を撃ち出す。
≪消えちゃえぇぇぇっ!≫
 錯乱状態に近い叫び声と共に発射される高出力のビーム。
 なのはとフェイトに直撃するとかと思われたビームは、目前で赤いベルカ式のシールドによって防がれる。
「2人に傷一つ付けさせやしねぇ!」
 若干騎士甲冑が焦げ付きながらも2人を守りきったヴィータ。
「ありがとう。ヴィータちゃん」
「あとは、私たちが蹴りをつけます」
「おう、頼んだぞ!」
 そう言うとヴィータは、彼女たちの後方へ下がる。
 それと同時にホログラフィックカモフラージュで隠れながら接近してきていたボルフォッグが現れる。
「システムチェーンジ!ボルフォッグ」
 突然の出現に驚く一同。
「ゾンダーバリアの除去は、私に任せてください!」
 背中に搭載されたサイレンから特定波長の振動が発生する。
「メルティングサイレン」
 ゾンダーの張るゾンダーバリアを分解無効にする効果を持つ。
 そのサイレンを受けたカグツチのバリアは解除されてしまう。
 ボルフォッグの支援を受けチャージを終えた2人は、己の持つ最大魔法を繰り出す。
「撃ち抜け、雷神!」
『Jet Zamber』
 フェイトは、バルディッシュ・ザンバーフォームから繰り出された衝撃波でカグツチを怯ませると続けて魔力刃を伸ばしカグツチの両翼を切り裂く。
「エクセリオーンバスター!」
 なのはの咆哮と共に、槍のような形状をしたレイジングハート・エクセリオンから放たれた最大出力の砲撃魔法が、止めの如くカグツチを撃つ。
 凄まじい威力の砲撃魔法の直撃を直上から受けたカグツチは、叫び声も出せずに閃光に消えた。

 
 ゾンダー・カグツチがなのはによる砲撃を受け沈黙した頃、宇宙でも決着が着こうとしていた。
「はあああっ!」
 ギル・ベイダーは、ガオガイガーの左膝に装備されたストレイトドリルによって前左足を突かれる。
 貫通力に特化したストレイトドリルを受けて根元から前左足を吹き飛ばされ呻き声を洩らす。
 ゾンダー特有の再生能力も、GパワーとJパワーを最大限に発揮する2つのメカノイドが近くに居るため、
エネルギー同士が対消滅し再生に回せるエネルギーが無いのだ。
 迫る2つの敵に向かって背中のユニットと左翼に残ったビームスマッシャーで反撃をするギル・ベイダーであったが、
「プロテクトシェード!」
 ジェネシックガオガイガーの左手首のファンが展開し反発防御空間を発動され、ビームスマッシャーが防御された上に荷電粒子が増幅反射される。
 ウィングバリアーとゾンダーバリアの複合バリアを持ってしても、高出力と化した荷電粒子の一撃を受けて半壊する。
「今だ。キングジェイダー」
「おう!」
 キングジェイダーの右腕に装備される巨大な錨状の対原種用兵器であるジェイクォースにJパワーを集める。
「喰らうがいい!ジェイクォース!!」
 ジュエルジェネレイターよりJパワーを充填し射出するキングジェイダーの必殺の武器がギル・ベイダーへと撃ち出される。
 破壊力、貫通力、射程に優れる真紅の火の鳥へと変化し、変幻自在の軌道を描いて目標の頭部から貫いていく。
 ジェイクォースは核を回収し自動的にキングジェイダーの右腕へと戻る。
≪ギャアアアォォォッ≫
 断末魔を上げ、赤色の光に包まれながら爆発するギル・ベイダー。
 回収した核を調べた結果、簡易AIを移植されたゾンダーメタルであった。
「ならば、消えて無くなるがいい!」
 キングジェイダーは核を放り投げ、右手の五連メーザー砲で消滅させる。
「これで任務完了だな。急いで地上へ戻ろう。ティアナがゾンダーに寄生されたみたいだ」
「了解した。ガオガイガーよ、我がジェイアークに乗るがいい」
 キングジェイダーは、ジェイアークへと戻り艦首へ乗るよう促す。
 ジェイアークの艦首へ乗ったガオガイガー。
「全速力で頼むぜ。J」
「任せろ。ジェイアークのスピードは並ではないぞ!」
 スラスターを全開にし、機動六課へと全力で戻るジェイアークは閃光を残し、その場から消えた。

 
 沈黙したゾンダー・カグツチの近くに舞い降りる最強の魔導師2人組み。
「ティアナ、さぁそんな鎧を脱ぎ捨てて戻ってきて。2人で話をしよう。話し合えば分かり合える…きっと」
 両手を広げ優しく迎え入れようとする高町なのはに向かって、カグツチは首を持ち上げ再び攻撃を開始しようとした時、上空からオレンジ色の何かが落ちてくる。
「マーグックロスチョップー!」
 両腕をクロスした何かがカグツチの首に突撃し、その巨体を倒れ伏せさせる。
「ふぅ、間に合ったようだな」
「ゴ、ゴルディーマーグ?」
 そこに居たのは、全高2mほどの大きさのロボットが立っていた。
 なのは達は今まで、キーホルダー状態とハンマー状態の2パターンのゴルディーマーグしか見た事が無かったのだ。
 ゴルディーマーグのマルチロボ形態の初お披露目だ。
「おい、遅いじゃないか」
 ゴルディーマーグの横に降り立つルネ。
「へっ、これでも急いで来たんだぜ。そんじゃ、さっさとティアナを救い出そうぜ!」
「あぁ」
 ルネは右腕を真横に突き出すと、その腕にゴルディーマーグはシステムチェンジを行いマーグハンドとして装備され、その巨大な手でゴルディオンハンマーを掴む。
「ゴルディオン・ハンマー!」
 ゴルディーとルネのGSライドの出力が極限まで高まり、全身が黄金色に輝く。
 正面から金色の光を受け、首を持ち上げ相手を見据えるカグツチことティアナは、相手が自分を消し去る存在だと感じ攻撃を始める。
 巨大な口で襲い掛かるが、金色に輝くハンマーの一振りによって光の粒子に分解される。
「ハンマーヘル!」
 光の杭を胸のコアへと叩き込むルネ。
「ハンマーヘブン!」
 Gパワーに包まれたコアを引き抜き、後方で待機していたボルフォッグへと投げ渡す。
「光になれぇぇぇ!!」
 金色のハンマーが残ったボディを光の粒子へと変換させ、消滅させた。
 全身を包んできた黄金の輝きは、消失し元のルネへと戻った。
「ふぅ、面倒をかけさせるお嬢ちゃんだよ。アンタは」
 ボルフォッグが持つコアの中で眠るティアナを見て呟くルネであった。
 その時、上空から凄まじい速度で降下してくる白亜の戦艦。
「あれは、ジェイアーク。それと、ガオガイガー」
 ルネの目線の先にはジャイアークの艦首で仁王立ちしているガオガイガーが映っていた。 

 ジェネシックガオガイガーから降り立った凱は、ボルフォッグが持つ新たなゾンダーメタルを見つめながら浄解を行う。
 Gパワーの力によってゾンダーとティアナを分離させ、ゾンダーを消滅させる。
 ボルフォッグの手の中で拝む格好で涙を流すティアナが居た。
 浄解によってストレスから解放されたようだ。
 そんな彼女の前に立つ管理局のエースオブエース。
「なのは…さん」
 ティアナは声を出した瞬間、なのはに抱きつかれる。
 突然の事で混乱するティアナ。
「良かった。本当に良かった…心配したんだよ。いっぱい、いっぱい」
 涙を流しながらティアナの帰還を喜ぶ上司を見て、先程以上に涙を流す。
 ティアナとのお話は、それから数十分が経過してから行われた。
 今回の事件は、互いに理解し合うことがどんなに大事かを知る切っ掛けと成った事件だった。
 そして、機動六課とクシナダへ攻撃していたガジェットは、全機撃墜され事件は一段落したのであった。
 
 スカリエッティは宇宙空間での2体の巨大人型兵器の戦闘データをメイガスに送る事が出来たが、スポンサーからのお叱りを受けていた。
 数分の叱りを受け解放された彼の顔には気落ちした風な感じは皆無だ。
 ラボへと戻り、研究対象の実験結果を見て満面の笑顔となる。
「あははははっ、素晴らしい、ああ素晴らしい!私の研究は、やはり正しかった。ゾンダーの基礎プログラムを研究・実験・改良を続けた甲斐があったと言うものだ」
 高らかに笑い、自分の研究成果に酔うスカリエッティ。
 ティアナに与えたゾンダーメタルは、スカリエッティが2年前から研究・改良を続け、更にマシンセルの技術を手に入れ使用した結果の賜物なのだ。
 以前ナンバーが振り当てていない欠陥品に与えたZメタルは、意かに寄生された本人の意思でエネルギーと自己進化が行えるかのテストヘッドでしかなかった。
 しかし、今回のZメタルは最初の内はカモフラージュ機能と部分的にマシンセル機能が働く以外通常の能力しか持って居なかったのだが、
寄生した宿主の絶望が臨界点を突破した時、新たに付け加えられた機能が覚醒したのだ。
 従来のZメタルから進化した【アドバンスト・ゾンダーメタル】通称AZメタル。
 以前の形から、水晶の形態へと変貌しているのが特徴だ。
 宿主の命令が無い限り、ゾンダー特有の機械との融合をせずエネルギー供給と出力アップなどが可能。
 更に予め機械との融合後のデータを入力していれば、最終形態での姿はデータ通りの姿になる。
 マシンセルの機能を持っているAZメタルは、コンクリートなど金属や機械以外でも変質させ必要なパーツにしてしまう。
「この技術を使えば、私の作品たちの性能は格段に上がる。ウーノ、君も戦闘用の妹たちと同等の力が手に入るんだ。嬉しいだろう?」
『はい。ドクターの喜びは、私たちの喜びでもあります』
 その言葉に頷くスカリエッティは、モニターを操作し研究所のある区画を映し出す。
 モニターに映し出されたのは、紫色に発光する機械の樹木。
 その中心には、人が1人眠れるぐらいのカプセルが埋没されているが、その中は紫色の光で確認できない。
 更に映像をズームされると、樹木に多数のつぼみの様な物が映し出されている。
「さぁ、エネルギーを吸い成長するが良い。そして、花を咲かせ実をつけておくれ」
 両の腕を広げ、可笑しくて堪らなく笑い続けるジェイル・スカリエッティであった。

 ルーテシアは一仕事を終え、ゼストとアギトの元へ戻る途中ラボにあるカプセルの中で眠るウォーダンを見つける。
「起きてる時にお話したかったね。また起きてる時に、お話しましょうね」
 そう言うと、その場から立ち去っていく。
 カプセルの中で眠る彼は、どんな夢を見ているのだろうか。
 それは、本人にしか分らない。




 次回予告
 君たちに最新情報を公開しよう。
 休暇を貰い町へ繰り出す新人4人とブレイブ分隊。
 初デート気分に浸るエリオ&キャロとJ&ルネ。
 スバルとティアナに付き添う凱は、2人に昔話を始める。
 勇者王リリカルガオガイガー THE MYTHOLOGY
 NEXT 機動六課のある休日【前編】
 次回も、このチャンネルでFINAL FUSION 承認!



 これが勝利の鍵だ!
【謎の少女】 





次の11話で最後になる。
なにせ、書いている人が全く書いていないから
ついには全面削除するはめになった。
そのため続きが気になってしまう。
しかたないから自分なりのストーリー(ツクール)を作るしかない。
2008-07-20(Sun)

勇者王リリカルガオガイガー THE MYTHOLOGY 第九話「思い届かず」

勇者王リリカルガオガイガー THE MYTHOLOGY



 第九話「思い届かず」



 ◆新暦75年6月初旬頃



 ホテル・アグスタのオークション会場の外でロングアーチから報告を受ける八神はやてニ等陸佐。
『―前線のお陰でガジェットと50メートル級人型質量兵器を撃退することが出来ましたが、すいません。召喚士を追えませんでした』
 申し訳ありません。と、頭を下げるシャーリー。
「うん。味方に結構な被害が出てもうたのは残念やけど、誰一人欠けなかったのは良かったわ。ザフィーラの状態は、どんな感じかな?」
『胸に大きく切り傷を受けましたが、命の危険性は無いとの事です』
 その一言にホッとするはやて。家族が大怪我をしたのは悲しいけど、生きている事に感謝する。
「そうか。味方に被害が出てしまったのは頂けないけど、任務自体は順調。引き続き警戒は怠らないように」
 シャーリーは首を縦に振った後に、ルキノから報告が入る。
『近隣の観測隊に通達を出しましたから、移動ルートぐらいは掴めると思います』
 ロングアーチからの報告を聞き終え、考え込むはやての傍に近づく足音。
「そこのお嬢さん。もう、オークションは始めってるよ」
 その姿を見て驚くはやて。
「良いのかい?中に入らなくて」
「あはは。ご親切にどうも。せやけど、これでもお仕事中ですんで」
 彼女の返事に微笑む男性。
「どこかのお気楽査察官とちごうて、忙しい身分です」
「ほほぉ~」
 この空気に耐えられなくなったのは、はやての方であった。
 えい!っと、右ストレートを男性の胸に軽く叩く。
 その仕返しに、頭を撫でてやる査察官と呼ばれた男性。
 2人共、笑いながら久し振りの再会に喜び合う。
「まぁーた、お仕事ほったらかして遊んでるんじゃちゃいますか?アコース査察官」
「酷いなぁ~こっちも仕事中だよ。はやて」



 オークション会場では、鑑定士として呼ばれた若き考古学者ユーノ・スクライアが登場していた。
 現在は無限書庫の司書長を務め、近頃出番が無いあの彼だ。
「ああ、どうもこんにちは」
 会場で外の状況などをフェイトから話を聞き難しい顔に成っていたなのはは、ユーノの登場に笑顔になっていた。



 軽症を受け戦線離脱していたザフィーラ以外の前線隊員たちは、残っていたガジェットの残骸を見る。
 ガオガイガーから降りた凱によって、残っていた敵は粗方倒されていた。
 頭に包帯が巻かれたシグナムは、バリアジャケットを解除してガジェットの残骸などの回収を行う捜査班の手伝いをしている凱に話しかけた。
「後から来てもらった上に、手伝いまでしてもらえるとは感謝するぞ。凱」
「いや、俺が落ち込んでいなかったら被害がここまで広がらなかったかもしれない。本当にすまない。みんな」
 深々と頭を下げる凱に、朗らかに溜息をつくシグナム。
「謝る事ではない。私たちが、お前の悩みを真正面から聞いてやらなかったのがミスだ。隊員たちのメンタルケアは、必要だと気付かされたよ」
 右手を笑顔で差し出すシグナム。
 凱も右手を差し出し握手を交わす。



 グルンガスト参式の残骸回収にGGGから、マイクサウンダース13世コンテナ装備型と、そのバリバリーンに乗った雷牙博士とスタリオンが来ていた。
「ふむ。この材質は、機動部隊に使われている装甲を超えた強度をしておるのぉ。天竜神の攻撃が、イマイチ効果が無かった理由が分ったわい」
「この世界に、我々の技術を超えた組織がある可能性が出てきましたネ。博士」
「スタリオンくん。僕ちゃんは、こう考えているんだよね。この相手は、僕たちと同じく別の世界から来た。と」
 そう、この世界の技術体系などを調べた結果、魔法と言う術者の魔力を消費して色んな現象を引き起こす技術に特化している世界なのだ。
 人の体を改造するサイボーグ技術も、当の昔に禁止された技術であり、質量兵器も規制されているのだ。
 こんな状態で、50メートル級の人型機動兵器を開発することなど無理な事だ。
 しかし、次元航行などの技術が進歩して高性能な戦艦や魔法技術の科学が特化した世界がミッドチルダだ。
「では、あのロボットは」
「まだ結論を出すのは早いじゃろう。残骸を回収して調べて見んとな。マイク、積み込みよろしくのぉ」
「Yes!僕ちゃん、張り切っちゃうもんネェ!」
 背中に背負ったコンテナへ残骸を詰め込んでいくマイクであった。



 なのは達3人はオークション終了が終り陸士部隊の制服に着替え、スバルたちフォワード人から報告を受けていた。
「報告は以上だね。現場検証は捜査班がやってくれるけど、みんなも協力してあげてね。しばらく待機して何も無い様だったら撤退だから」
 はい。と答えるティアナ以外のフォワードメンバー。
 そして、報告書を確認して今回ミスを犯してしまった彼女を呼ぶ教導官。
「で、ティアナは…ちょっと私とお散歩しようか」
「…はい」
 木々が生い茂る道を2人で歩くなのはとティアナ。
 歩きながら今回の失敗について話す2人。
 既にヴィータ副隊長からお叱りを受けている事を知っている高町教導官は、ティアナの顔を正面から見る。
「ティアナは時々一生懸命過ぎるんだよね。それでちょっと、やんちゃしちゃうんだ」
 その一言で今まで自分がやってきた事を否定された気持ちにティアナは包まれていく。
 なのはは、そんな彼女の肩に左手を軽く置く。
「でもね、ティアナは1人で戦ってる訳じゃないんだよ。集団戦での私やティアナのポジションは前後左右全部が味方なんだから」
 高町教導官による自分達のポジションの意味を再度教えられるティアナは、事実を突きつけられ気持ちが更に落ち込む。
「その意味と、今回のミスの理由、ちゃんと考えて同じことを二度と繰り返さないって約束できる?」
「はい」
「なら、私からはそれだけ。約束したからね」
「…はい」
 何とか気力を振り絞り肯定するティアナだったが、心の隅に出来た感情が徐々に姿を現そうとしていた。



 なのはさんから開放されたティアナは、スバルの元へと戻り今回の事で謝る。
 そんな事気にしてないと笑うスバルだったが、なのはさんのお叱りはどうだったか聞いてみた。
「…少しね」
 そう、本当に普通の叱られ方だった…相手が才能溢れる上官でなければ今のような劣等感を感じなかったかもしれない。
“あ、何考えてるの私…しっかりしなさい、私。なのはさんは、私の事を思って叱ってくれたんだから”
 変な気持ちを振り払い、現場検証の手伝いをするティアナであった。



 会場を後にしたユーノは、フェイトとスカリエッティについて話をしていた。
 フェイトが機動六課で事件を追って行けば、何れ母に人造魔導師技術を教えた人物に辿り着く。
 これ以上悲しい子供が生まれるのを阻止したいと強く願っているフェイトに共感するユーノ。
 そして、ガジェット3型から見つかったジュエルシードを見つめ過去の大切な思い出を思い出すフェイト。
「ユーノ君~フェイトちゃん~」
 後ろから話しかけてきたなのはへ挨拶をする2人。
「丁度良かった。アコース査察官が戻られるまでユーノ先生の護衛を頼まれてるんだ。交代お願いできる?」
「うん。了解」
 こうして、久し振りに2人っきりになったユーノとなのはだったが関係が進展する事は無かった。



 ホテルの喫茶店でお茶をする八神はやてとアコース査察官。
 カリムなどの力で今も大丈夫やと笑顔で答えるはやて。
「僕も何か手伝えたら良いんだけどね」
「それはお構いなく~GGGってすごい味方が居るからね。フェラーリ似のパトカーの姿をした隠密捜査官や、凄腕の豪腕捜査官もおるしな!
まぁ、ちょっと度が過ぎるところも多々あるんやけど、遅刻とサボりの常習犯のアコース査察官の手間を取らせん程やから大丈夫」
 その後は、互いにカリムから心配されているとの応酬合戦が行われていた。
 そんなこんなで、機動六課はホテル・アグスタより撤退していった。



「―そしてですね、両膝に当たる部分に装備されたドリルで相手のドリルを逆に粉砕しちゃったんですよ!やっぱり、ドリルって良いですね。
そう思いますよね?八神部隊長」
「そうやな。漢の魂はドリルって、相場は決まっとる!そうやろ?エリオ」
 急に話を振られ慌てふためくエリオに、集まっていた機動六課のメインメンバーたちから笑が溢れる。
 今は、ロビーにある憩いのスペースで今回初披露されたGGGの切り札ジェネシックガオガイガーの話で持ちきりだった。
 ロングアーチで録画した映像を皆で食い入るように見る機動六課の前線メンバー。
 その話題の対象である凱達GGGメンバーは、メンテなどの関係で一時クシナダへ帰還している。
「聞いた話だと、Jさんも凱さんが乗ってたロボットに似たのを持ってるらしいよ。なんだか圧倒されちゃうよね。ティア?」
「あ…え、あ、うん。そうね」
 歯切りの悪い返事をするティアナを見て、身体の調子が悪いのかと思うスバルだったが、その事を言う前に一旦解散の合図でモヤモヤと成ってしまう。
 各自室へと戻る際に、スバルはティアナに話しかけるも「何でも無いから」と言われ引くしかなかった。



 先に自室に戻ったティアナは、急ぎ訓練用の服に着替えスバルが部屋へ入ってくると同時に「少し、汗流してくる」と言い出て行く。
 焦りと嫉妬と非力な自分の才能への怒りが入り混じり、彼女の精神をズタズタにしていく。
 宿舎から出たティアナは、木々が生い茂る場所へ入って行き身体を動かせるスペースを見つけ、そこに座り込むと目から涙が溢れ出した。
「兄さん…私、兄さんの夢だった執務官を目指して頑張ってる。それなのに、こんな事で失敗しちゃうなんて…やっぱり、私駄目なのかな…」
 先程の戦いでの隊長たちと自分との実力差を見せられ、更に敵対勢力の圧倒的力にまったく歯が立たず非力な自分を再認識させられた。
 そして、自分と歳の差が3つしか変わらないなのはさんや、フェイトさんは13歳で教導隊入りと執務官と言う才能がモノを言う事を見せられている。
「才能が無いんじゃ、執務官なんて無理…なのかな。いくら頑張っても報われない可能性の方が高いし…諦めたほうがいいのかな」
 自暴自棄に成り、誰に向かって言っているのか分らない話を続けている。
 その時、背後から何かが動く音を聞き振り向いた瞬間ティアナの意識は途絶えた。




 ティアナの事でヴィータに呼び止められ、ある一室で話し合いをする事になったスターズとライトニングの隊長、副隊長たち。
 若い魔導師なら強くなりたいと思うのは極普通な考えだ。それで、無茶やったりする事は良くある事だ。
 しかし、ティアナに至っては、その範疇を超えている。そう、度が過ぎているのだ。
「あいつ、ここに来る前何かあったのか?」
 ヴィータの質問に、首を縦に振るなのは。
 執務官志望だったティアナの兄であるティーダ・ランスター一等空尉は、早くに親を亡くし1人でティアナを育ててきたのだ。
 しかし、犯人を追跡中に殉職。その犯人は陸士部隊の協力でその日のうちに逮捕されたが、当時ティーダの上司だった者が心無い発言をして一時期問題と成った。
「コメントって、何て?」
 少し気が引けながらも、その内容を知りたいと言うヴィータ。
 その内容はこうだ。
『犯人を追い詰めながら取り逃がすとは、首都航空隊の魔導師として有るまじき失態だ。例え死んだとしても取り押さえるべきだった』
 実際は更に酷く、『任務を失敗する役立たずは、必要ない』と言うことだった。
「ティアナは、その時まだ10歳。たった1人の肉親を失って、しかもその最後の仕事が無意味で役に立たなかったって言われて、きっとすごく傷ついて悲しんで、
お兄さんの魔法は役立たずと言わせないために今まで頑張って来たんだと思う。その思いは尊重してあげたい。でも」
「無茶ばかりすれば、仲間を傷つける結果が待っている…だろ?」
 その言葉に入り口のドアの方を振り向いたなのは達の目の先には、メンテから戻ってきたルネが立っていた。
「ルネさん。身体の方は大丈夫なんですか?」
「そこの副隊長達より頑丈に出来ているからね。それに、あいつの目が昔の私に似ている…放っていられないよ」
 ルネの目は真剣そのものだった。




「さて、何か面白いもんでも…って!」
 ヘリの整備中にスコープで隊舎周りを見ていたヴァイス陸曹は、木々が生い茂った場所で倒れているティアナを見つけ駆け出す。
 息を乱しながらも、ティアナの倒れている場所へ辿り着く。
 倒れ意識を失っているティアナを抱き上げ、頬を軽く叩き目を覚まさせようと奮闘する。
「おい、起きろ。あぁ、どうすりゃ良いんだよ…あ、そうだ。良くあるよな。眠り姫を起こすには王子様のキスで」
 その瞬間、ヴァイスの右頬にティアナの右ストレートが食い込む。そして彼は地面に倒れた。
「Nice Punch」



 殴られたショックで地面に倒れたヴァイスを膝枕で介抱するティアナ。
「一応心配してくれた事には感謝します。でも、セクハラ発言と、実際にセクハラをしようとした件はどう説明する気ですか?ヴァイス陸曹」
「…返す言葉もありません」
 木々で隠れた空を見上げる状態で頬にアザを負い仰向きに倒れているヴァイスの姿は、滑稽であった。
「あの、痛みますか?」
「まぁ、それなりに…な」
 ヴァイスは起き上がると、腫れた頬を摩りながら暗い表情のティアナに話しかける。
「まぁ、何だ。一度のミスショットで気を落とすなよ」
「大丈夫です。それに、これから1人で特訓をするつもりでしたから」
「特訓?今日の夜の訓練は休みじゃ無かったか?」
「はい。でも、私は休んでいる暇が無いので。凡人ですから」
「…俺から見れば、お前は十分に凄いと思うんだけどな」
 ヴァイスの言いたい事は分るが、今何もしないでいるのは精神的に辛いものであったティアナは無言でシュート練習を始める。
「ふぅ、分ったよ。そんじゃ、少し特訓でも見せてもらいますかね」
「それも良いが、ヘリの整備の方は終わったのかい?ヴァイス陸曹」
「えっ?…ルネ…さん」
 ヴァイスが振り向いた先には、陸士部隊の制服を着たルネ・カーディフ・獅子王/ニ等陸士が立っていた。
「あんたの方が年上なんだから、呼び捨てで良いよ。それよりも、ティアナ。率直に聞くよ…強く成りたいかい?今よりも強く」
「えっ?」
「強くなりたいのかって聞いてるんだよ」
 胸の前で腕を組み唖然とするティアナを見つめるルネ。
「…強く、強くなりたいです。実力をつけて、兄さんの夢だった執務官に、私は成りたいです!」
「なら、稽古をつけてやるよ。接近戦でも銃の使いようって奴をね。それと、いつもの訓練を実戦方式でやってみるよ」
 良く言ったと微笑むルネの顔を見て、自分を心配してくれているんだと実感するティアナ。
 ヴァイスがストームレイダーの整備に戻る際、ふと後を振り返ると激しい特訓が始められていた。




 ティアナを心配して0時まで起きていたスバルは、外に出て彼女を探しに行こうとした時ドアが開く。
 そこからは、疲れ切った顔のティアナが入ってきた。
「ティア!」
「何だ、まだ起きてたの?」
「うん」
 疲れ切った顔のままベッドへ向かうティアナ。
「あのさ、私4時起きだから、目覚まし五月蝿かったらごめんね」
 そう言い布団へ潜り込んだティアナは、直ぐに眠りに付いた。
 そんな相棒を見てスバルは、明かりを消しながらある決心を固めていた。




「で、何でスバルもついて来てる訳?」
 目覚ましで起きれなかったティアナを胸揉みで起こしたスバルは、彼女と共に外へと向かっていた。
「頑張ってるティアに協力したい…じゃダメかな?」
「…無理して付き合わなくても良いのよ?」
「無理なんてしてないよ。それにティアは知ってるでしょう?私が日常生活なら丸々4日以上寝なくて平気な事」
「知ってるわよ。それじゃあ、ルネさんが了承したら一緒に特訓って事で良いわね?断られたら大人しく帰ること」
 うん。と、笑顔で答えるスバル。 
 そうして朝日が昇り始めている空の下に集まる4人。




「どうして凱さんまで!?」
 ルネと一緒に凱も早朝特訓に来ていたのだ。
「いや、今朝は妙に早く起きてね。ルネが訓練用の服装で外に出て行こうとしてたのを、呼び止めて話を聞けば秘密の訓練をしているそうじゃないか」
「こいつが言わないと通さないって五月蝿くてね。まぁスバルも居るなら丁度良い」
 そう言うとルネは、あるデータをティアナのクロスミラージュへと転送する。
 ルネの転送してきたデータを開いたティアナは、かなりの量の特訓用テキストに驚く。
「このテキスト…今朝までに書き上げたんですか!?」
「ああ、まぁ1日ぐらい寝なくても平気だからね。前なんて、3日三晩寝ないで捜査しても元気だったからね。まぁちょっと調整とかしてもらってたけど」
 少し寂しい表情をするルネだったが、直ぐに気分を切り替える。
「それじゃあ、ティアナは10分でテキストに目を通す。スバルは、凱とクロスレンジの特訓だよ。ティアナの実力が上がったのに、
相方が出遅れてたら面白くないからね。そうだろう?」
「はい!」
 元気良く返事をするスバルを見たティアナは、少し照れた表情に成っていた。




 なのはによる訓練が終わった後にルネと凱による特訓が繰り返されていた。
 ティアナには、走りながらの射撃の上達と遠距離からの砲撃、そして接近戦によるダガー攻撃などオールラウンドに動けるよう鍛えられていた。
 ルネの強力な砲撃を回避しながらの射撃は、まさに実戦と言って良いほどのモノであった。
 最初の頃は、砲撃を受けてしまい気絶する事が多かったティアナだったが徐々にルネへ反撃できる程の反応を見せる様になっていた。
 一方スバルは、機動六課に入って初の格闘による練習を行っていた。
 凱はスバルの相手をする為、ブロウクンマグナムを発射せず右腕に定着させリボルバーナックルと拳を交わす。
 秘密の訓練だったためウイングロードを使えなかったが、マッハキャリバーによる加速で凱を翻弄するも相手は生機融合を果たした新人類、
サイボーグ以上の脚力でスバルに追いつき様々な接近戦でスバルを撃墜していく。
 そのお陰なのか、反射神経などが向上しルネによる砲撃を次々に回避できるぐらいまでに成長した。
 更に、特訓の終りに差し掛かるとスバルとティアナのクロスシフトの練習も加え今までよりも良い動きになっていた。
 凱はスバルに自分の魔法を教え使わせてみるも、ブロウクンマグナムを右手に定着させ殴りつけるモノ以外完璧には習得出来ずにいた。
 そんな4人を見つめるヴァイスの顔は『無茶だけはするなよ』と、半ば諦めた風になっていた。



「ふぅ、まぁこんなもんだね」
「2人とも良く頑張ったな」
「「ありがとうございます」」
 だが、と付き加えるルネと凱。
「この特訓で得たモノは付け焼刃に近い。今後とも練習すればモノには成る筈だよ」
「力を着けたことで自分の力に慢心する事無く、今後とも頑張るように。2人とも才能があるんだからな」
 その言葉に笑顔になる2人だったが、この後の模擬戦で凱の予想通り特訓成果を持って、なのはさんに挑む事になった。
 気合を入れるティアナの背中で何かが誰にも気付かれず、ある時を待っていた。




「さぁ~て、午前中のまとめ2on1で模擬戦やるよ。まずは、スターズからやろうか。バリアジャケット準備して」
「「はい」」
 なのはの命令に答えバリアジャケットを装着するスバルとティアナ。
 エリオとキャロはヴィータと共に見学する事になった。
 今日の訓練にはブレイブ部隊は参加していない。
 ルネはフェイトの付き添いで本局へ行っており、凱とJは宇宙でゾンダー反応を察知したとの連絡を受け、
ジェイアークとジェネシックマシーンと共に現地へ向かっている。
「やるわよ。スバル!」
「うん」
 互いにデバイスを起動させ、勝ちたい相手を見つめる。
 今までやってきた特訓の成果が今ここで試されるのだから。



 どこからか、急いで走ってくる2つの足音は廃ビルの階段を登り屋上のドアを開く。
「あ、もう模擬戦始まっちゃってる?」
「あ、フェイトさんにルネさん」
 現れたのは訓練用の服装に着替えているフェイトとルネ。
 急いで仕事を終わらせて、なのはの訓練の手伝いをするつもりだったようだ。
「今はスターズの番」
「本当はスターズの模擬戦も私が引き受けようと思ったんだけどね」
「ああ、なのはも古今ところ練習密度濃いいからな。少し休ませねぇと」
 模擬戦を行うなのはの姿を見るヴィータとフェイト。
「なのは、部屋に戻ってからもモニターに向かいっぱなしなんだよ」
「へぇ、教育熱心なんだね。なのはは」
 フェイトの話に感心したように呟くルネ。
「うん。訓練メニューを作ったり、ビデオでみんなの陣形をチェックしたり」
 そう、なのはは教え子たちの事をとても大事にしている。ここから巣立って違う部隊などに行った時に苦労しない様にしてあげたいのだ。
 エリオとキャロは、フェイトの話を聞き前も今も自分達を見守ってくれているなのは教導官に感謝の念を抱く。
「お、クロスシフトだな」
 下の方で射撃魔法を発動するティアナの姿を見るヴィータ。
 そんな中、1人ティアナたちの動きが昨日の夜で一旦終了した特訓での動きに似ている事に気付くルネ。
「あいつら…模擬戦であれをやる気?」




 カートリッジを2発消費し、多数の魔力スフィアを形成したティアナは上空で浮遊している相手へ向け攻撃を開始する。
「クロスファイヤシュート!」
 周囲に浮遊した魔力スフィアが凄まじい速度で相手へ向け放たれる。
 ルネとの訓練で追尾機能を持たせた射撃では、各上相手に効果は得られない事を学び、追尾機能を最低限のものに変え発射スピードの向上したものに変わっている。
 今までよりも鋭い攻撃になったティアナの射撃に若干驚くなのはだったが、アクセルフィンで素早く回避運動に移り攻撃を避ける。
“訓練中の射撃じゃない…まるで、実戦をしているような鋭い攻撃”
 自分が教えたモノと違う行動をするティアナに若干の不安を持つなのはだったが、回避した先には多数のウイングロードが張り巡らされている。
 奇襲に備えアクセルシューターを準備し、移動するなのはへ向け奇襲を仕掛けるスバル。
「でやぁぁぁ!」
「フェイクじゃない!?」
 馬鹿正直に向かってくるスバルに向けアクセルシューターを放つも、回避と防御で交わされ右腕を振り下ろされる。
「ブロウクンッマグナム!」
 リボルバーナックルに凄まじく回転するエネルギーを纏わせ、なのはに殴りつける。
 瞬時にプロテクションを発動しスバルの攻撃を防ぐも、ブロウクンマグナムにはバリアバースト効果があるため徐々にひびが入る。
『Barrier Burst』
 瞬時に判断したレイジングハートによってプロテクションを爆発させ、スバルとの距離を取る。
「こら、スバル!ダメだよ。そんな危ない機動。それに、その魔法は凱さんのじゃないの」
 ティアナの援護射撃を後ろに目があるかのように回避するなのは。
「うわわっと」
 何とかウイングロードに着地することに成功するスバルは、なのはのお叱りを受けて謝る。
「す、すいません。でも、ちゃんと防いで避けますから!」
 スバルの返答に何か引っかかるも、ティアナの反応が消えた事に気付き周囲を見回す。
 すると、遠くから砲撃魔法を放とうとするティアナの姿を見つける。
 ここからが、スバルとティアナの特訓成果が発揮される時だ。
「(特訓成果、クロスシフトC。行くわよ、スバル!)」
「おぉ!」
 スバルはカートリッジを消費しマッハキャリバーを急加速させ、ウイングロードを疾走する。
 疾走し、なのはの元へ迫るスバルは両の腕を広げる。
「行くぞぉぉぉ!ヘル・アンド・ヘブン!!」
 右手に破壊の力を、左手には守りの力を集め反作用する2つの力1つに纏めようとするスバル。
「ぐぅぅぅ、はぁぁぁっ!」
 完全にモノにした魔法では無いが、今持てる対なのはさん用の魔法はこれだけだ。
 紛い物の魔法なため、呪文は必要としないので凱のヘル・アンド・ヘブンに及ばないモノの、その威力は凄まじいものだ。
 反作用するエネルギーを握り合った掌に集めると、凄まじいエネルギーが発生する。
「はぁぁぁぁぁぁっ!」
 マッハキャリバーを最大加速させ、なのはさんへ突撃する。
 アクセルシューターを発射し動きを止めようとするが、前に突き出した掌に集まった高エネルギーに弾かれ直撃を回避される。
 ラウンドシールドを展開しスバルのヘル・アンド・ヘブンを受けるなのは。
 本来の威力の数分の一であるスバルのヘル・アンド・ヘブンであっても、なのはの頑丈な盾を徐々にヒビを入れていく程の威力だ。
 はっと、自分がスバルに集中してしまっている事に気付いたなのははティアナの方を見る。
「(ティアァァァ)」
 スバルの念話と同時に砲撃体勢に入っていたティアナの姿が霧のように消えた。



「あっちのティアさんは幻影!?」
「本物は!?」
 ティアナの予想に反した行動にキャロとエリオは回りを見回す。
「…上だよ」
 ルネは、ポツリと声を出して言った。



 スバルが作った多数のウイングロードの上を全速力で走るティアナ。
 クロスミラージュのトリガーを2回引きカートリッジを2発消費し砲身の先端に鋭利な魔力刃を形成する。
“バリアを切り裂いてフィールドを突き抜ける”
 なのはとスバルが対峙している頭上へ到着したティアナは、目標目掛けて突進する。
「一撃必殺!」
 落下スピードも相まって強力な一撃がなのはへと近づく。
 その行動に心底悲しみながら、なのははレイジングハートに命令する。
「レイジングハート…モードリリース」
『All right』
 アクセルモードからスタンバイモードへと戻るレイジングハート。
「だあっ!」
 ティアナの叫びと共に攻撃が相手に衝突し、爆風と煙が辺りを覆いつくす。
「なのは!?」
 爆風で目を腕で守りながら、親友の安否を気遣うフェイトと、ヴィータとエリオとキャロ。
 そして、ルネは言葉を口にした。
「相手の力量を測れないんじゃ、まだまだって事だよ。ティアナ」



 煙が流れた後には、3つの人影があった。
「可笑しいな…2人とも、どうしちゃったのかな?」
 煙が晴れると、そこには右手でティアナの魔力刃を受け止め、左手でスバルの組んだ拳を受け止めている。
 その姿に恐怖を感じる2人。
「模擬戦は喧嘩じゃ無いんだよ」
 スバルのヘル・アンド・ヘブンを素手で受けた左手は、内出血をしているのか血がポタポタと垂れている。
 その痛々しいモノを見たスバルは、両手の力を一気に抜いてしまう。
「練習をしている時だけ言う事聞いてる振りで、本番でこんな危険な無茶するんなら…練習の意味、無いじゃない」
 ティアナも、なのはが魔力刃を受け止めている手から出血しているのを見て唖然とする。
「ちゃんと、さ…練習どおりやろうよ…ねぇ」
「あ、あの」
 スバルは、なのはの圧倒的な威圧感に恐怖を感じて身が引く。
「私の言ってる事…私の訓練…そんなに間違ってる?」
「あぁぁ」
『Blade erase』
 クロスミラージュの魔力刃を消去し、後方にあるウイングロードへと飛び移ったティアナ。
「私は、もう、誰も傷つけたくないから!無くしたくないから!」
 クロスミラージュをなのはへ向け、カートリッジを2発消費しターゲットリングを出現させる。
「ティア」
 友人の行動に唖然とするスバルと、冷たい目で見つめるなのは。
「だから、強くなりたいんです!」
 涙ながら自分の心の内を吐き出すティアナ。
 そんな彼女の背中で輝きだす紫色の発光物。
「少し、頭冷やそうか」
 ティアナへ向け右人差し指を向けると、環状魔法陣を右腕に出現させ6発の魔力スフィアを形成する。
「クロスファイヤ」
「うわぁぁぁぁぁぁっ!ファントムブレイ…」
「シュート」
 ティアナよりも早くクロスファイヤシュートを発射し直撃させ、相手の魔法発動をキャンセルさせる。
「ティア!」
 助けに行こうと動こうとしたスバルを桃色のバインドが捕らえる。
「はっ、バインド!?」
「じっとして、よく見てなさい」
 なのはは、スバルを捕らえ続けてクロスファイヤシュートの発射体勢に入る。



 自分を撃とうとする、なのはさんの姿を見るティアナ。
“やっぱり、なのはさんには逆らえないか…私の力ってこんな物なのね”
 なのはは、6つのスフィアを1つに纏め威力を集束させる。
“ルネさん、凱さん、ごめんなさい。やっぱり、力不足でした。なのはさんに認めて貰えなかったです…うっ!?”
 その時、今まで気付かなかった異物を背中に感じたティアナだったが、どす黒い何かに心を支配される。



≪サァ、ココロヲトキハナツガイイ≫



「なのはさん!」
 必死に攻撃の中止を懇願するスバルだったが、なのはは聞き入れずクロスファイヤシュートを発射する。
 集束され砲撃魔法と化したクロスファイヤシュートがティアナに直撃しようとした瞬間、彼女の周囲に紫色のバリアが発生し弾かれる。
「なっ!?ティアナ」
 ティアナの異変に気付いたなのはは、彼女の元へ近づこうとするが、
「近づくな!」
 なのはは、ティアナの怒気の入った一言に動きを止めてしまう。
「私は、貴女みたいに才能も魔力も無い。いくら努力したって追いつけない!こんな様じゃ、兄さんの夢…執務官にだって成れやしない。
なら、この力を使って…なのはさん。貴女に勝つ」
 ティアナの背中に出現したゾンダーメタルは、彼女のバリアジャケットを侵食し黒いウエットスーツ状のバリアジャケットへと変貌させる。
 更に、クロスミラージュも侵食されリミッターを強制解除される。
「さぁ、なのはさん。勝負しましょう。模擬戦じゃない…本気の勝負を」
「ティアナ、しっかりして!」
「…うるさい。これが私の本当の気持ちだ!」
 冷たい目で相手を見下ろすティアナには、既になのは声は届かなくなっていた。



 その光景を遠くで見ていたルネ達は、ティアナの変貌に驚愕していた。
「どうなってるの!?」
「あの馬鹿、何に取り付かれちまったんだ!?」
 その変貌の理由が分らず混乱するフェイトとヴィータの横でルネは、冷や汗をかきながら呟く。
「ゾンダーなのか?なら何故、今まで気付かなかった。私も凱も近くに居たのに」
 そう、ルネ達Gストーンを持つ戦士ならエネルギーが対消滅するゾンダーメタルの反応に気付くはずなのだ。
 しかし、目の前で変貌したティアナからは今まで反応が無かった。
「新種って奴なのか?っち」
 ルネは素早くデバイスを起動させ、戦闘形態へ成るとゾンダーに取り込まれたと思われるティアナの元へ急ぐ。
「早まるな!ティアナ!!」






 次回予告
 君たちに最新情報を公開しよう。
 新種のゾンダーメタルに取り付かれたティアナ。
 暴走を止めようと奮闘する機動六課。
 その頃ジェイアークは、巨大なゾンダーとの戦闘に突入する。
 勇者王リリカルガオガイガー THE MYTHOLOGY
 NEXT 真実
 次回も、このチャンネルでFINAL FUSION 承認!





 これが勝利の鍵だ!
【ハンマー・ヘル・アンド・ヘブン&高町なのは】




さて、次回のがゾイドっぽいゾンダーです。
凶悪な火力をもつガオガイガーとキングジェイダーが相手じゃ・・・
ちなみに電王を参戦したのはひぐらしと神無月がどちらも生まれ変わりという共通から人々から存在が消えれば消え、覚えていれば存在する基本設定が使いやすいから。
2008-07-18(Fri)

勇者王リリカルガオガイガー THE MYTHOLOGY 第八話「完成勇者王VS超闘士」

勇者王リリカルガオガイガー THE MYTHOLOGY



 第八話「完成勇者王VS超闘士」



 ◆新暦75年6月初旬頃



 ホテル・アグスタの警備で屋上に待機していたシャマルは、自分のアームドデバイス/クラールヴィントが反応しているのに気づく。
「クラールヴィントのセンサーに反応。シャーリィー」
 機動六課の司令部でホテル周辺をレーダーで見張っていたロングアーチは、シャマルからの連絡を受ける。
「はい!…来た来た。来ましたよ!」
 シャーリィーに続きアルトとルキノによる報告で、ガジェットドローン陸戦1型35機、陸戦3型4機と大がかりな戦力がホテルへ集まって来ている。
 その報告を聞いたシグナムは共に警備をしていたエリオとキャロに、地下駐車場から上へ向かいティアナの指揮に付くように言う。
「ホテル前で防衛ラインの設置をする」
「「はい!」」
「ザフィーラは、私と共に迎撃に出るぞ」
「心得た」
「えっ!?」
「ザフィーラって喋れたの?」
「びっくり」
 機動六課に入隊して早2ヵ月。ライトニングFの2人は、今の今までザフィーラが喋る場面に遭遇したことが無いのだ。
「…守りの要はお前たちだ。頼むぞ」
「…うん」
「がんばる」
 ザフィーラからの励ましに、力を奮い立たせる2人。



「前線各員へ。戦況は広域防御戦です。ロングアーチ1の総合管制と合わせて、私シャマルが現場指揮を行います」
 その連絡を聞き、急ぎホテル前へ移動する隊員たち。
 ティアナも急ぎ、クロスミラージュを使い魔力アンカーを使い一気に移動し終えシャマルが居る屋上の下へと移動した。
「シャマル先生。私も状況が見たいんです。前線のモニター、貰えませんか?」
「了解。クロスミラージュに直結するわ。クラールヴィント、お願いね」
『Ja』
 シャマルは、待機状態のクラールヴィントに口づけし戦闘形態へと移行する。
 緑色のスフィアがシャマルを包みこみ、騎士甲冑を装着させる。
「(シグナム。ヴィータちゃん)」
 シャマルの念話を聞き、ロングアーチへ連絡を入れるヴィータ。
「おう。スターズ2、ライトニング2出るぞ!」
 ヴィータからの連絡を受けたシャーリィーは、デバイスのロックをレベル2までの機動を承認した。
「グラーフアイゼン!」
「レヴァンティン!」
『『Anfang』』
 デバイスが起動し、2人を騎士甲冑で包む。
 装着が完了した2人は、天井が開いている広場から飛び立ち前線へ向かう。
「新人たちの防衛ラインまで一機たりとも通さねぇ。速攻でぶっ潰す」
「お前も案外過保護だな」
「うるせぇよ!」
 シグナムの突っ込みに不意を突かれ、声を荒げるヴィータであった。
 ブレイズFの2人であるJとルネは、バリアジャケットを装着し戦闘形態へと移行していた。
「ルネ。私も前線へ向かう。お前は、ここでシャマルの指揮を受けて下の隊員たちのバックアップに就いてくれ」
「私に、後ろで震えてろって事かい?笑わせないで。私も行くよ!」
「意味をはき違えるな。お前の力をフルに使う場合、乱戦よりも距離を置いて戦う方が良いだろう。それに、木が生い茂った場所で、
砲撃魔法を撃てば、無駄に木々が無くなってしまう」
 Jの正論に言い返せず、ルネは背を向けて左手を上に挙げ了解の合図をする。
 それを見て口元に笑みが表したJは、シャマルに後は頼むと目線で伝え飛び立って行った。
 ホテル内で警備をしている隊長たちは、この事態を主催者側へ伝えるも、御客の避難やオークションの中止を出来るだけ避けたいらしく、
開始を少し伸ばして様子を見るという事に成っていた。
 ヴィータとシグナムは、上空でソルダートJと合流する。
 地上から接近するガジェットの大群を確認すると、
「私が大型を潰す。ヴィータは細かいのを叩いてくれ」
「おうよ」
「Jは、我々を避けていくものを斬り捨ててくれ」
「了解した」
 各自の作戦行動を確認した3名は、各々の戦場へ移動する。
「行くぞ、アイゼン」
『Jawohl』
 定位置へ着いたヴィータは、左腕を2度振り目の前に合計9つの魔力で出来た玉を出現させる。
 出現させた9つの玉を右手に持つグラーフアイゼンで目標へ向け叩き飛ばす。
「ぶち抜けェェェッ!」
 凄まじい勢いで叩き飛ばされた玉は、林の中を浮遊しホテルへ接近するガジェット1型へと吸い込まれるように当たっていく。
 AMFで若干威力を下げられるが、ガジェットを破壊するには十分な威力だったため破壊に成功していく。
 ガジェット3型が4機接近する行く先に降り立ったシグナムは、鞘に入れたレヴァンティンの柄を持つ。
「レヴァンティン」
『Explosion』
 カートリッジを1発ロードし、魔力を高めた剣を引き抜く。
 シグナム自身の魔力変換能力によって炎が刃を包み込んでいる。剣を構えると敵を見据える。
「紫電・・・」
 付近に魔力反応を感じたガジェット3型は、前に付いている発射口から多数のアームケーブルを射出する。
 その攻撃に素早く反応したシグナムは、大地を蹴り飛び上がると剣を大きく振り下ろす。
「一閃!」
 それに反応し上部に装備されたベルト状のアームで防ごうとするも、アームごと一刀両断され爆発する。
 彼女たちから若干離れた場所でJは、小型ガジェットを迎え撃つ。
「心無き機械が、我に勝てるものか!」
 プラズマソードことラディアントリッパーを引き抜き、目にも留まらぬスピードで敵に近づく。
 アームケーブルとビームによる攻撃を行うガジェットだったが、相手のスピードに対応できずJの持つプラズマソードの餌食となっていった。
 今のJが使用しているプラズマソードは、訓練中に使用している魔力刃では無く、元々のJパワーによるエネルギー供給によって発せられるエネルギーソードだ。
 AMFでは、防ぎようが無い代物だ。三重連太陽系最強の戦士と呼ばれるソルダートJ002の前ではガジェットなど赤子当然なのだ。
 3人が戦う地点から若干離れた場所では、未だに獣型のままで戦う守護獣の姿があった。
「ここは、通さん!」
 スフィア型の魔力障壁でガジェット1型からの攻撃を防ぐと、地面から多数の鋼の軛を発動させ串刺しにしていく。



 前線で起きる多数の爆音。モニターでその一部始終を見ていたスバルとティアナ。
「副隊長たちとザフィーラとJさん、すっごーい!」
「これで、能力リミッター付き…」
 他のメンバーとの実力差に憤りを感じるティアナ。



 ホテルから離れた所で戦闘を見学するフードを被った男性と少女がスカリエッティから連絡を受ける。
「ごきげんよう。騎士ゼスト、ルーテシア」
「ごきげんよう」
「何のようだ?」
 ゼストの無表情な返答に軽く笑うスカリエッティ。
「冷たいねぇ。近くで状況を見ているんだろう。あのホテルにレリックは無さそうだが、実験材料として興味深い骨董が1つあるんだ。
少し協力してくれないかね?君たちなら、実に造作も無いことなんだが」
 協力を求めるスクリエッティにゼストは、即答で答えた。
「断る。レリックが絡まる限り、互い不可侵を守ると決めたはずだ」
「ウォーダンは手伝ってくれるんだがね」
「なっ」
 その一言に驚きを隠せないゼスト。
 彼は知っているのだ。ウォーダンという男が動けば戦場は火の海と化すことを。
「ルーテシアは、どうだい?頼まれてくれないかな」
「いいよ」
「やさしいなぁ。ありがとう。今度是非お茶とお菓子を奢らせてくれ。君のデバイス、アスクレピオスに私の欲しいモノのデータを送ったよ」
「うん。ごきげんようドクター」
「ああ、ごきげんよう。吉報を待っているよ」
 通信を切ると、コートを脱ぎそれをゼストへ預けるルーテシア。
「いいのか?」
 あの男の言うとおりに動くのかと問うゼスト。
「ゼストとアギトは、ドクターを嫌うけど、私はドクターの事そんなに嫌いじゃないから」
「そうか」
 グローブ型のブーストデバイス/アスクレピオスを起動させる。
 彼女の足元に出現する紫色の召喚魔法の魔法陣。
「我は…虚」
 ルーテシアの魔力反応を察知する機動六課は、その大きな魔力に危機感を覚える。
「小さきもの、羽ばたくもの、言の葉に答え我が命を果たせ。召喚、インゼクトツーク」
 召喚魔法陣か出現した半透明のゼリー状の突起物が出現し、その中から多数の小さな召喚虫が出現した。
「ミッションオブジェクトコントロール」
 召喚したインゼクトツークへ向け命令を伝える。
「いってらっしゃい。気をつけてね」
 ルーテシアの命を受け飛び立つインゼクトツーク。
 木々を掻き分けて行くガジェットたちの中へと入っていくインゼクトたち。
 ルーテシアの召喚した昆虫たちに制御されたガジェットたちは、先ほどまでとは打って変わり機敏になった。
 ガジェット3型へ斬りかかったシグナムだったが、ベルト状のアームに阻まれ額にレーザーポイントでターゲットにされたのを知り後方へ下がる。
 素早くパンツァーシルトを左手前に出現させ、ガジェット3型のビームを防ぎ上空へ下がる。
 ヴィータは、再び玉を出現させ敵へ向け叩きつけるが素早い回避運動で避けられてしまう。
「急に動きが良くなった…」
「自動機械の動きじゃないな」
 ヴィータの横に付きガジェットの動きを考査するシグナム。
「有人操作に切り替わった」
 ガジェットの突然の動きの変化にシャマルは、誰かに操作されていると考える。
「それが、先の召喚士の魔法…」
 相手の召喚士の能力に驚嘆するシャーリー。
「ヴィータ。ラインまで下がれ。向こうに召喚士がいるなら新人たちの下へ回り込まれるかも知れん」
「わかった」
 シグナムの助言に従い後方へ下がるヴィータ。
 ヴィータの下がった穴を埋めるためシャマルは、ザフィーラをシグナムと合流するよう伝える。
 そんな中、Jは自分の持ち味であるスピードで先程とは勝手が違う相手に対しても優位に戦っていた。
「動きが良くなろうとも、我の速さに届かぬ!」
 だが、彼の俊足の斬撃を防ぐためガジェットたちは1体を盾にしてJの横を通り過ぎていく。
 それを追おうとするJだったが、未だに機能を停止せずにケーブルアームで右手に絡みつくガジェット1型に動きを封じられる。
「くっ、謀られたか」



 研究施設の大画面モニターで戦況を見るスクリエッティ博士。
「やはり素晴らしい。彼女の能力は」
『極小の召喚虫による無機物自動操作、シュテーレ・ゲネゲン』
 ルーテシアの力を解説するウーノ。
「それも、彼女の能力のほんの一端に過ぎないがね」



 ルーテシアは、召喚魔法を応用しホテル前へガジェットたちを転送させる。
「ブンターヴィヒト。オブジェクト11機、転送移動」
 彼女の召喚魔法によって、転移されていくがガジェットたち。



 召喚魔法を感知したキャロは、仲間たちに危険を伝える。
「遠隔召喚。来ます!」
 彼女の声の後に前方に出現する4つの召喚魔法陣から、11機のガジェットが出現した。
 その現象に驚くスバルとエリオに対しキャロは、優れた召喚士が仕える技だと伝える。
「何でも良いわ。迎撃行くわよ」
 ティアナの号令に返事をする3人。
“今までと同じだ。証明すればいい。自分の能力と勇気を証明して、私はそれでいつだってやってきた”
 劣等感を払いのけ、今自分がもてる全てを出して戦う決意をするティアナ。
 そんな彼女たちをホテル屋上からサポートする用意をするルネ。
「さぁて、ちびっ子どもの面倒でも見ますか」
「ルネちゃん、みんなの援護お願いね」
「わかってるよ。誰も怪我なんてさせやしない」
 ルネは、バズーカ型インテリジェントデバイス/レオ・インパルスを右肩で担ぎガジェットの大群を狙う。
 その頃、強力な召喚魔法を使った召喚士を探し出そうとするリインフォースIIだったが、銀色の虫たちに阻まれ撤退を余儀なくされる。
 ルーテシアの放った虫が、ホテルの地下駐車場へ侵入し博士が欲しがっている骨董品の場所を見つけ出す。
「ドクターの探し物見つけた」
 ルーテシアは、見つけ出した探し物を取りに行ってもらう召喚獣にアスクレピオスを通して話しかける。
「ガリュウ、ちょっとお願いしてもいい?邪魔な子はインゼクトたちが引き付けてくれてる。今のうちに荷物を確保して」
 了解という感じにブーストデバイスのスフィアが輝く。
「うん。気をつけて行ってらっしゃい」
 アスクレピオスから黒い何かが飛び出していった。
 その瞬間、大地が揺れる感覚に襲われ倒れそうになるルーテシアだったがゼストに支えられ倒れずにすむ。
「この揺れは?」
「恐らく、奴が来たのだろう。急ぐぞ。ここは、危険になる」
 ゼストが見据える先には、何も無いところで木々が倒れていく不可思議な現象が起こっていた。



『う~ん。流石、私のISシルバーカーテン。完璧に視認とレーダーから姿を隠せてますわ』
「感謝はする。しかし、こんな場所での行動は無意味だと思うが?」
 ある操縦席でモニター越しに会話をするメガネをかけた女性と仮面を被った男性。
『こんな大きなモノが動いているのを視認され続ければ、どこに移動するのかモロバレですわよ。ウォーダンの小父様』
「お前の言っていることは分る。だが」
『空中からの奇襲は嫌。地上から堂々と戦いたいと言ったのは、どこの小父様でしたかしら?』
 その返答に返す言葉も無く、黙り込むウォーダン。その光景を見てほくそ笑むメガネをかけた女性クアットロ。
『ドクターの命令通り、ここで少し暴れて『あの』戦闘メカと金色の鎧を纏った魔導師を捕獲するのが今回の任務ですのよ?小父様の意志を汲み取って
今の慎重な行動にしてるのであって、私が訴えられる筋合いは無いです。分りますかぁ?』
 クアットロの言葉攻めに更に黙り込むウォーダン。
 元々女性と喋るのが苦手である人物のコピーであるため、彼もまた女性が苦手である。
「この話は、一旦打ち切ろう。これより作戦を開始する」
『はーい。それでは、黙って見学させて頂きますわ。小父様』
 通信を切り、息を大きく吸い精神統一をして操縦桿を握る。
「行くぞ!グルンガスト参式よ!!」
 シルバーカーテンによる幻影効果によって姿を消していた巨人が、その姿を現した。



「な、なんなの。あれは!」
 シャマルは驚きを隠せず、声を上げていた。
 それも、そのはず。ホテルの屋上からでも巨大だと分る機械が接近しているのだから。
「へぇ、この世界にも巨大ロボットってのがあるんだねぇ」
 ホテル前で戦うスターズFとライトニングFに近づくガジェットを撃ち抜きながら、前方に現れたロボットを見据える。
「あんな兵器、ミッドチルダでは使用はご法度になっています。それに、今まで私たちが出向いた世界のどこにも、あれ程の巨大な兵器を使う人は居なかった」
 ロングアーチも、突如出現した巨大な質量兵器への対応策に追われていた。
「皆さん。今現在ホテルへ巨大な人型兵器が向かっています。ガジェットの掃討が終わり次第ホテル内の民間人の方々を至急避難させてください」
 シャーリーの通信を受けたティアナは、この状況を素早く打破するためと、自分の力を誇示するためスバルと共に前に出た。
「スバル。クロスシフトA、行くわよ」
「おぉ!」
 まず、スバルはウイングロードによる上空からの陽動でガジェットたちの注意を引き、その隙を突いてティアナは魔力強化を図る。
 ミッド式魔法陣を展開し、更にクロスミラージュのカートリッジを4発ロードする。
“証明するんだ。特別な才能や、すごい魔力が無くたって、一流の隊長たちが居る部隊にだって、どんな危険な戦いだって”
 周囲に出現する多数の魔力スフィアを出現させる。
「私は、ランスターの弾丸は、ちゃんと敵を撃ち抜けるんだって」
“そう、もう誰にも兄さんの悪口は言わせない”
 凄まじい魔力が彼女の体を駆け巡っていく。
『ティアナ。4発ロードなんて無茶だよ。それじゃあ、ティアナもクロスミラージュも』
「撃てます」
『Yes』
 シャーリーの言葉を払いのけ、ティアナとクロスミラージュは誘導射撃魔法を撃つ。
「クロスファイヤーシュート!」
 スバルは相方の射撃が開始されたのを感知し、ガジェットたちから距離を取る。
 ティアナのコントロールによって発射される多数の魔力スフィアは、次々にガジェットたちに吸い込まれるように当たっていく。
 AMFによる防御壁を高出力化した魔力スフィアの一撃で粉砕していく。
 覇気を上げながらトリガーを引きまくるティアナだったが、ガジェットを狙った一撃が避けられ上空に居たスバルへ迫る。
 直撃を覚悟したスバルだったが、間一髪割り込んだヴィータによって魔力スフィアの一撃を弾き飛ばしてもらう。
「ヴィータ副隊長」
「ティアナ、この馬鹿!無茶やった挙句に味方撃ってどうすんだっ!」
 自分がやったこととヴィータによる指摘に身体を震わすティアナ。
 何とか相方を守ろうと、先の行動はコンビネーションの一環と無茶苦茶な良い訳を言うスバルだったが、怒るヴィータには無意味だった。
「ふざけろタコ。直撃コースだったよ、今のは!」
 更に良い訳を続けるスバルを一喝し、
「後は私とルネでやる。お前らはすっこんでろっ!」
 そう言い終えるとヴィータは、残るガジェットを倒そうとアイゼンを振るおうとするが後ろからの凄まじい数の砲撃の後に前方に居た残った敵は破壊された。
『落ち着きなよ。新人によくある、行き過ぎた思いだって察してやりなよ』
 後方から砲撃魔法でガジェットを撃ち抜いたルネが、怒り散らすヴィータを落ち着けよと通信を入れた。
「うっせーよ。無茶して仲間を誤射するなんて、最悪だ」
『まぁ、反省してるみたいだし、これ以上怒りなさんな。それよりも、あれをどうにかしないとねぇ』
 俯いていたヴィータは、前を見ると徐々に近づく巨人を見て息を呑む。
「へっ!丁度むしゃくしゃしてたところに着やがって。ぶっ壊してやる」
『お、気が合うねぇ。私も考えてたよ。そんじゃ』
 ヴィータとの回線を開いたまま、待機中の2機へ通信を入れる。
『光竜、闇竜!大物退治だ。行くよ!』
『ルネ姉ちゃん、まってましたぁ!』
『了解しました。ルネさん』
“誰と知らなかったら、なのはと勘違いしそうな声だな。おい”
 光竜と闇竜の返事を聞きながら、思うヴィータであった。



 巨大な人型機動兵器であるグルンガスト参式は、ゆっくりとした足取りでホテルへ近づいていく。
 出来るだけ武器を使用せず穏便に作戦を遂行しようと動く。
「…しかし、あの青年がターゲットとはな」
 ドクターから見せてもらった目標の画像を見て、先程あった青年だと知る。
「出来るだけ、傷つけぬようにしなければ…む」
 レーダーが何かが近づいてくるのを察知したため、停止するグルンガスト参式。
 周囲に気を配り、近づいてくる敵を見据える。
「「システムチェーンジ!光竜、闇竜」」
 声と共に目の前に出現するピンクホワイトカラーとブラックカラーの人型の機動兵器が現れる。
「あなたは、既に方位されています。即刻武装の解除を」
「闇竜の言うとおりにしないと、痛い目にあっちゃうよ~」
 目の前の2機から女子の声が聞こえ、ウォーダンは中に女性が乗り操縦しているものと勘違いする。
「女子よ、直ちに機体を捨て逃げるがいい。お前たちの機体を奪取するのが我が目的。女子を傷つけるのは我が信念に反する」
 その言葉を聞いた光竜と闇竜は顔をかしげる。
「あたし達は、あたし達だよね?闇竜」
「あの方は、私たちが操縦されて行動してるのだと勘違いされているのでは?」
 などと、場違いな話が交差する中グルンガスト参式の後方から接近する2つの影。
「ギガントォ!打ち抜けぇ!!」
「喰らいなっ!」
 ヴィータのギガントシュラークとルネのブレイズキャノンがグルンガスト参式の後頭部へ直撃する。
 不意な一撃で若干体勢を崩すグルンガスト参式だったが、即座にスタビライザーを最大にして転倒を回避する。
 後ろを振り向くと、宙に浮く赤い服を着た少女とピンク髪の女性が武器を構えてこちらを狙っていた。
「…仕方が無い」
 グルンガストで相手をする訳にもいかず、操縦席からでるウォーダン。
「我はウォーダン。ウォーダン・ユミル。メイガスの剣なり!お前たちの名は何と言う」
 仮面を被った男が名乗りをあげ、ヴィータたちに話しかけてくる。
「あたしの名はヴィータだ!そして、こいつが鉄の伯爵グラーフアイゼン!」
「そんで、私がルネ・カーディフ・獅子王。戦場で名のり上げとは、大した男だねぇ」
「女子を斬る趣味は無いが、ルネと言う女。お前を捕獲せよとの命が下っている。悪いが、来てもらうぞ」
 ウォーダンは左腰に挿した刀を引き抜き構える。
「へっ、悪人に尻尾を振る気なんて無いよ」
「我が悪人だと、何故思う?」
 ウォーダンの質問にビシッと答えるヴィータ。
「それはなぁー」
 ギガントフォルムのアイゼンを振り上げ、
「こんなもんを、無断で所持してるからだろう!」
 巨大な鉄槌がウォーダンへ迫るが、アームドデバイスである参式斬艦刀で横に逸らされる。
 ヴィータは急停止し、再びウォーダンへ鉄槌を振り下ろすもアイゼンのハンマーの中心部分に刃を突かれ動けなくなる。
「くそっ」
「良い威力だが、動きが単調で読みやすい」
 参式斬艦刀に力を入れると、ハンマー部分を刺したままヴィータ事持ち上げ頭上で大きく振り回す。
「はぁぁぁっ、でやぁぁぁ!」
 回転させ、動きを鈍らせたヴィータを勢いのまま明後日の方向へ吹き飛ばす。
 目が回り、身体が言うことを聞かず墜落していくヴィータ。
「く、くそぉ」
 その時、ヴィータを受け止めた人物がいた。
「大丈夫か?ヴィータ」
「…シグナム」
 その様子を見て無事なことを確認すると、横へ下ろす。



「無事で何よりだ。しかし、あの男…只者ではないな」
 レヴァンティンを構えるシグナムの顔には余裕が無い。
「我がサポートする」
 ザフィーラが、シグナムのサポートをするため前に出る。
「最高の戦士と戦える瞬間を待っていた」
 ソルダートJも駆けつけていた。
「あたしも行くぞ!」
 グラーフアイゼンを構え、仮面を被った男ウォーダンを見据える。
 だが、この4人よりも早く動いたのはルネだった。
 周囲に魔力スフィアを展開し砲撃を一斉掃射したのだ。
 凄まじい砲撃をウォーダンは、参式斬艦刀を通常形態から斬艦刀形態へと変化させ砲撃を斬り捨てていく。
 更にスピードと威力を上げ撃ち続けるルネだったが、それ以上の動きで砲撃を斬り捨てていくウォーダンに冷や汗をかく。
“こいつ、疲れをしらねぇのか?このままじゃ、こっちが倒れちまう”
 そう考えたルネは、仲間の2機に連絡を入れた。
 砲撃が続く中、ウォーダンはルネが誰かと連絡しているのを見て何か嫌な予感が頭に過ぎる。
 斬艦刀を大きく振るい、その衝撃がルネの砲撃を弾き飛ばし、そのままルネを吹き飛ばす。
 その隙に、後ろを振り返るとグルンガスト参式に取り付く2体の敵機。
「謀られたか。だが!」



「ルネ姉ちゃんの作ってくれた隙に機動兵器の確保に成功!」
「油断は禁物ですよ。光竜…この熱反応は」
 その時、両腕を捕まえていたグルンガスト参式が突如動き出し光竜と闇竜を吹き飛ばす。
「痛ぁ~い。何で急に動き出すのぉ?生体反応は無いのにぃ」
「遠隔操作?」
 闇竜の予想通り、ウォーダンの思念波で遠隔操作が可能なグルンガスト参式は操縦者が居ない分能力は落ちるが、この2機を相手にするには十分だった。
 グルンガスト参式の両目から放たれるビーム/アイソリッド・レーザーが2体を襲う。
 何とか回避運動を行い、直撃を避けると光竜と闇竜は独自の武器を使い反撃する。
「プライムローズの月」
 光竜の背面に装備されたパワーアームメーザー砲から放たれるメーザー投射。
「シェルブールの雨」
 闇竜の背面に装備されたマルチミサイルポッド/フレキシブルアームドコンテナから発射され上方から多弾頭ミサイルで目標に攻撃する。
 この2つの攻撃がグルンガスト参式へ直撃するが、一向にダメージを受けた感じが無い。
 ルネはウォーダンから受けたダメージで脇腹を押さえながら、2機に命令を下す。
「なんて硬さだい。光竜、闇竜。合体しな!」
「「了解」」
 ルネの命を受け上空へ飛び上がり、合体シークエンスに入る。
「「シンメトリカルドッキング」」
 光竜と闇竜が変形し、2つの機体が1つになる。
「天竜神」
 超竜神と撃龍神の兄弟機である天竜神は、元々戦闘用に開発されたため戦闘力なら竜シリーズの中でトップクラスだ。
「あなたに私の真の力を見せてあげるわ」
 天竜神はスラスターを全開にし飛び上がると、グルンガスト参式へ向けミサイルを発射する。
 アイソリッド・レーザーによって迎撃するも、何発か直撃し爆煙で周囲の視界が悪くなる。
「喰らいなさい!」
 グルンガスト参式の頭上へ移動していた天竜神のパワーアームメーザー砲の強力な一撃を受けて地面に倒れ伏す。



 己の機体であるグルンガスト参式が苦戦を強いられているウォーダンだったが、新たに現れた騎士2人と守護獣の攻撃に会っていた。
 斬艦刀を横一線に振るい、追い払おうとするがこちらに殺意が無いのに気付いたのか一定の距離を取り睨み合いとなっている。
「お主たちの名前を聞いていなかったな」
「機動六課ライトニング副隊長、シグナムだ」
「盾の守護獣ザフィーラ」
「ソルダートJ002」
 睨み合う中、後方で響く爆音に劣勢を感じたウォーダンは加減をする事を辞める。
「お前たちとの戦い、実に良かった。だが、これ以上長引かす訳にはいかん!」
 即座に斬艦刀を振るい、Jの胸を瞬時に斬る。
「ぐぉっ」
 不意な一撃に墜落するJ。
 参式斬艦刀を縦に構え、シグナムとザフィーラを捉える。
「はぁぁぁっ!」
 雄叫びと共に全速力でシグナムたちへ突っ込んでいく。
「やべぇぞ!あいつの攻撃は」
「くっ」
「でやぁぁぁっ!」
 武器を構え攻撃を受け止めようとするヴィータとシグナムの前に立ち、防御壁を作り出すザフィーラ。
「盾の守護獣の二つ名は、伊達では無い!」
 女子2人を守るため前に出た獣に敬意を評し、最大の技を繰り出す。
「斬艦刀!一文字斬り!!」
 参式斬艦刀を横に倒し、凄まじい勢いと力でザフィーラたちを斬る為振るわれた。
 圧倒的質量と破壊的魔力との総合効果で、障壁は砕けザフィーラの胸元に深く刃が食い込み血飛沫を散らし、
刃が通り過ぎたと同時にシグナムたちを巻き込み墜落する。
「我が斬艦刀に断てぬもの無し」



 副隊長たちが倒され、混乱に陥るロングアーチ。
 GGGに協力要請をしようにも、風龍と雷龍とマイクサウンダース13世はメンテナンス中。氷竜と炎竜は陸士108部隊の援護に出向いている。
 なのは達の方も、外での激しい戦闘によって生じた振動でオークション会場は混乱していた。
 状況は悪化する一方だったが、ミッドチルダ中央区から白き獅子と黒い鳥、イルカ、シャチ、モグラ2匹が飛ぶ姿を市民たちが目撃していた。
 それらが向かう先は、仲間たちが戦っている場所だ。



「きゃぁぁぁ」
 巨大な斬艦刀の斬撃を受け胸に、大きな刀傷を受ける天竜神。
 目の前には、巨大な刀を持つ巨人、否。超闘士が立っている。
「これまでだ」
 参式斬艦刀を天に掲げ、天竜神の武装を切断しようと振り下ろす。
 その時、遠くから炎の砲撃と多数の射撃魔法がグルンガスト参式の顔に直撃する。
 撃ったのは真の姿をしたフリードリヒと、スバルに背負われた状態でクロスファイヤーを発射したティアナだ。
「やっぱり無傷か、それでも」
「うん。時間稼ぎにはなる」
 ヴィータ副隊長に怒られた事を引きずりながらも、仲間を助けたい気持ちは変わらなかったティアナはスバルのこの一言で現場へ行く決意をした。



「私たちじゃ、何も出来ないかもしれない。けど、諦めて塞ぎこんでたら目の前で傷ついている仲間を助けられないよ!私たちは、私たちで出来ることをやろう。
それが、無意味に近くても!」



“そうよ。いくら強大な強さの敵であっても、私たちの力を合わせれば隊長たちや光竜と闇竜のフォローになれる”
 スバルの言葉に共感したエリオとキャロも協力し、今に至る。
「僕が、スピードでかく乱を」
「無理よ。あの巨体に、あの頑丈さ。一旦二手に別れて長距離からの砲撃で時間を稼いだほうが良いわ。フリード、2人を頼むわよ」
 ティアナの言葉に頷いたフリードリヒは、敵のリーチから離れ距離を取る。
 スバルたちもウイングロードで距離を取りつつ、ティアナの射撃を撃つが効果がまるで無い。
「ティア!あいつの眼に至近距離のディバインバスターを叩き込んでみる」
「無茶言わないで、って言っても、どうせ聞かないんでしょう?良いわ。付き合ってあげる!」
 2人はニッコリと笑い、ウイングロードはグルンガスト参式の顔面へ向け道を作る。
 巨大な腕で少女たちを追い払うわけにもいかず、ウォーダンはグルンガスト参式を走らせ撒こうとする。
 だが、スバルの作る多数のウイングロードに捕まり若干スピードを落としてしまった隙を突かれる。
 高速で敵の顔面付近へ接近したスバルは、ティアナを上空へ投げ飛ばす。
 2人ともカートリッジを3発消費し、敵の眼へ己の持つ最大魔法を叩きつける。
「ディバイーン、バスタァァァ!」
「ファントムブレイザー!」
 互いが持つ直射型砲撃魔法を撃ち出すスバルとティアナ。
 青色と橙色の魔力光が絡み合いながら、グルンガスト参式の眼へ直撃する。
「やった!」
 そう口にした瞬間、急な衝撃を受け気が遠くなる2人。
「うそ…」
 目の前には飛行型ガジェットが居たのだ。
 彼女たちを狙撃したのは、この2機でビームを胸にまともに受けた2人は真っ逆さまに墜落していく。
“ティア、ごめんね。私が無茶言った性で…”
“こんな所でやられちゃうなんてね…まぁこれが私の限界だったのかな。スバル、ごめん”
 互いのことを思いながら墜落していく2人を救い上げる緑色のオーラを纏った人物。
 更に白き獅子が前足の爪でグルンガスト参式の顔面を蹴り転倒させる。
 スバルたちの撃った魔法でセンサーが逝かれたお陰で成功した一撃だ。



「あれ?私落ちたはずじゃ…あ、凱さん!」
 目を覚ましたスバルは、凱によって左脇に抱えられていたのだ。右脇には気を失ったティアナがいる。
「2人とも良く頑張った。あとは俺に任してくれ」
 そう言うと、彼女たちをホテルの前へ下ろし戦場へ飛立って行った。
「スバルさんーん。ティアナさーん。ご無事ですかぁ!」
 上空からキャロと共にフリードリヒの背中に乗ったエリオが呼びかけてくる。
 そして、ホテルの屋上から降りてきたシャマル先生。
「2人とも無茶しないで。ヴィータちゃんたちが倒されたからって、あなた達まで倒されたら…」
 涙目になるシャマルを何とか慰めようとするスバルだったが、遠くから緑色の輝きが発生したのを見た。
「何だろう。あの光」



 白き獅子ギャレオンを左腕で払いのけるグルンガスト参式。
 縦に回転し着地するギャレオンの頭の上に降り立つエヴォリュダーガイ。
「これ以上、仲間たちを傷つけさせない!行くぞ、ギャレオーン!フィージョン!」
 雄叫びと共に空中へ飛ぶとギャレオンが口を開け凱を体内に取り込み、変形する。
「ガイガー!」
 Gクリスタルによって調整を受け真の力を解放したジェネシックギャレオンが真なる勇気を持つGストーンの戦士とのフュージョンで誕生した
メカノイド/ジェネシックガイガーが光臨した。
 腰に設置されたGインパルスドライブを使い飛んだガイガーは、右足から繰り出されるキックを敵の顔面へぶつける。
 ガイガーの素早い動きに翻弄されるグルンガスト参式だったが、左手でガイガーの足を掴み放り投げる。
 グルンガスト参式は地面に叩きつけられたガイガーへ斬艦刀を振り下ろすが、直前で避けられる。
「中々…しかし!」
 参式斬艦刀を縦に構え、一撃必殺の技を繰り出そうとするウォーダン。だが、四方向からの攻撃に会い体勢が崩される。
「これは!?」
 体当たりを仕掛けてきたのは、黒いボディをした鳥やイルカやモグラなど計5体。
「見せてやるぜ。本当の勇気を持つ者の力を!」
 上空へ飛び上がったガイガーは、腰部分により噴出されるEMトルネードで全身を覆う。
「ファイナルフュージョン!」
 EMトルネードへ突入してくるジェネシックマシーンたち。
「何をする気は知らぬが、易々とやらせぬ!」
 グルンガスト参式は、両肩のドリルを両腕に装着し緑色の竜巻へ向け発射する。
「ドリルブーストナックル!」
 凄まじい回転をしながら目標へ向かうドリルだったが、緑色の竜巻に弾かれてしまう。
 EMトルネード内では、まず両足へ合体するスパイラルガオーとストレイトガオー。
 そして、両肩に接続されるブロウクンガオーとプロテクトガオー。
 最後にガジェットガオーが背中へ合体し、各パーツが接続されていく。
 そして胸のギャレオンの顔に鬣が装着され、ガイガーの顔に兜が装着され額にGの紋章が浮かぶ。
「ガオガイガァァァ!!」



≪それは、最強の破壊神。それは、勇気の究極なる姿。我々の辿り着いた大いなる遺産。その名は、勇者王ジェネシックガオガイガー≫



 最強の破壊神は、まず尻尾の形をしたガジェットツールを使用する。
「ガジェットツール!」
 尻尾のパーツが左手に集まりドライバーへと姿を変える。
「プロテクトボルト!」
 胸部にあるギャレオンの口からプロテクトボルトを射出し、ドライバーの先端に接続する。
「ボルティングドライバー!」
 プロテクトボルトによって敵の近くの地表にディバイディングコアを射出し、レプリションフィールドを形成し円型の戦闘フィールドを作り出したあと、
アレスティングフィールドで外側から空間を拘束する。
 これによって形成された戦闘フィールドは、半径数十キロメートルと凄まじい広さだ。
 突如出来た空間に落とされたグルンガスト参式は、膝を着く。その数十メートル先に降り立つジェネシックガオガイガー。
 ウォーダンは、参式を立たせると目の前に居る強敵に問いかける。
「我が名はウォーダン。ウォーダン・ユミル。メイガスの剣なり!そして、この機体はグルンガスト参式」
 参式斬艦刀の刃先をジェネシックガオガイガーへと突きつける。
「汝の名は、何と言う」
「俺の名は獅子王 凱。機動六課ブレイブ分隊隊長兼GGG機動部隊隊長だ。そして、この機体の名前は『ガオガイガー』だ!」
「ガオガイガー…覚えておこう」
 参式斬艦刀をガオガイガーから外し、縦に構え直すグルンガスト参式。
「ならば、ガジェットツール。ウィルナイフ!」
 ガジェットガオーの頭部パーツが右手に収まり、3メートル程の緑色のナイフを出現させる。
「いざ」
「勝負!」



 参式斬艦刀とウィルナイフが接触した瞬間、周囲の空間がプラズマで満たされたかのように凄まじい火花を散らす。
 互いに刃を弾くと、グルンガスト参式は右下から振り上げるようにガオガイガーのボディを狙うが、
「ストレイトドリル!」
 ガオガイガーの左膝に装着されたドリルで受け止められる。
「はぁぁぁっ!」
 雄叫びと共に凱はウィルナイフをグルンガスト参式へ振るう。
 機体の重心を逸らし、直撃を避けるが左肩を削られる。
「ぬおおおっ!」
 ウォーダンも、参式斬艦刀を瞬時に通常形態の日本刀へ戻しドリルを交わし、瞬時に液体金属で日本刀を覆い斬艦刀を形成。若干威力が落ちているものの、
参式斬艦刀の刃をガオガイガーの脇腹へ叩きつける。
「ぐぅっ」
 ジェネシックオーラで守られているガオガイガーだったが、衝撃は殺しきれず真横へ吹き飛ばされる。
「はぁぁぁっ、ドリルブーストナックル!」
 追撃のドリルブーストナックルを放つグルンガスト参式。
「ガジェットフェザー」
 背中の翼に装備された多数の推進装置から推進力を得て上空へ飛び上がりドリルを避ける。
「まだだぁ!」
 時間差で追尾してくるドリルブーストナックルを右膝のスパイラルドリルでドリル部分を砕き、左膝のストレイトドリルで2発目のドリルを砕く。
「ドリルブーストナックルが効かぬか…ならば、正攻法で叩き斬るのみ!」
 ドリル部分は砕かれたが、腕部分は残ったのは幸運だった。参式斬艦刀を構え、己が持つ奥義を目の前に居る強敵へ振るうことに集中するウォーダン。
 グルンガスト参式から溢れ出る闘気に、相手が最大の技を繰り出すことを悟るエヴォリュダーガイ。
「ならば、ガジェットツール!」
 ツールパーツが3つジェネシックガオガイガーの両腕に分解されグローブ状ツールとして装着される。
「ヘル・アンド・ヘブン!」
 右腕に攻性のエネルギーを、左腕に防御のエネルギー溜め、膨大な反発する2つのエネルギーを強引に融合させ、
「ゲム・ギル・ガン・ゴー・グフォッ!」
 両掌に爆発的な破壊の力を生じさせ、EMトルネードでグルンガスト参式を拘束しようとする。
「敵対する者は全て破壊する」
 非常だった自分を作り上げるウォーダン。敵を倒すには非常に徹する以外に無い。
「ぬおおおっ!!」
 スラスターを全開にし、突撃するグルンガスト参式。ガオガイガーが放ったEMトルネードを突き抜ける。
「ウィータァァァ!!」
 ジェネシックガオガイガーは、背中のスラスターを全開にして突撃する。
「斬艦刀!一文字斬り!!」
 参式斬艦刀を左肩から斜め横一線に振り下ろされる。
 ぶつかり合う互いの最大技は、周囲の大気を揺るがし大地を割る。
 しかし、先に力尽きたのはグルンガスト参式の方だった。
 ジェネシックガオガイガーの無限出力による無限大の破壊力を生み出すヘル・アンド・ヘブン・アンリミテッド。
 この技の前には、流石のグルンガスト参式の斬艦刀も耐え切れず粉砕される。
「ぐおおおっ!」
 直撃を避けるため、機体の重心を右に傾けたことで左半身を犠牲にする。
 左腕は跡形も無く砕かれ、左足も原型を止めず胸部も左部分がズタズタに成っている。
 その場に崩れ落ちるように倒れるグルンガスト参式。それを見つめるジェネシックガオガイガー。
「俺の勝ちだ。ウォーダン・ユミル。投降するんだ」
「我には、果たさねば成らない事がある…ここで捕まる訳には行かぬ」
「ならば、無理にでも」
 コクピットのある頭部を掴もうとしたガオガイガーだったが、突如出現した召喚魔法陣によって半壊したグルンガスト参式が消えてしまった。
「逃げられたのか…ウォーダン。どこかで会った様な声だったな…」
 蒼く澄んだ空を見上げるジェネシックガオガイガーであった。



「ウォーダンを無事転移させたよ。これで良いの?ドクター」
『あぁ、助かったよ。ルーテシア』
 捕まりそうに成っていたグルンガスト参式とウォーダンを無事転移に成功させたルーテシア。
 ガリュウにドクターへの密輸骨董品を送り届けたことを伝えたところ、ドクターからウォーダンを救出するように言われ実行したのだ。
「いい。ウォーダン、優しいから」
『そうかい。それは良かった。ウォーダンには、君が助けたことを伝えておくよ。それでは、ごきげんよう』



 何とか、事件を解決した機動六課は、無事オークションを開催させることが出来たが怪我人が続出した。
 ヴィータとシグナムとスバルとティアナとルネとJは軽症だが、ザフィーラは胸を斬られ重症で入院することになった。
 更に、ティアナの誤射事件が新たな敵を生み出すことを今は誰も知らずに居る。






 次回予告
 君たちに最新情報を公開しよう。
 ホテル・アグスタの警備に成功する機動六課。
 だが、ティアナの中に生まれた焦りが徐々に成長していく。
 その事に気付ける者は居るのだろうか。
 勇者王リリカルガオガイガー THE MYTHOLOGY
 NEXT 思い届かず
 次回も、このチャンネルでFINAL FUSION 承認!





 これが勝利の鍵だ!
【高町なのは】





ティアナがゾンダーになるということは
銃器タイプゾンダーの素材を探す必要があるよな・・・
2008-07-16(Wed)

勇者王リリカルガオガイガー THE MYTHOLOGY 第七話「信じるべきモノ」

勇者王リリカルガオガイガー THE MYTHOLOGY



 第七話「信じるべきモノ」



 ◆新暦75年6月初旬頃



「もう少し早ければ助けられたはずだった…」
 長髪の男性が、ミッドチルダ東部12区内にあるパークロードにあるベンチに座りながら空を見上げながら呟く。
 彼の名は獅子王 凱。現在機動六課に勤務する陸戦Bクラス魔導師兼GGG機動部隊隊長の役職に就いている。
 現在、5月に起きたある事件によって出来た心の大きな傷を癒すため休暇を取り、一人でミッドチルダを歩き回っていた。
 今の彼の瞳は以前あった生き生きしたモノから、気力を失ったように荒んだモノに成っている。
『死にたくないよ』
 爆発が起きる瞬間に微かに聞こえた助けを求める少女の声が今でも頭の中で鳴り響く。
「くっ」
 頭を押さえ、心の痛みを抑え込むが激しい痛みに涙が零れ落ちる。
 あの時助けられなかった少女の事を思い出し、苦しみ続ける凱であった。



 ホテル・アグスタの警備に機動六課が務めることに成り、部隊長と各隊長達以外が外の警備に当たっている。
 中の警備を行うため、隊長3名はドレスを着て骨董品のオークションがある会場へ向かっていた。
「はやて。ガイさんの事なんだけど…あの処置で良かったのかな」
 フェイトは、この任務が伝えられてから直ぐに、はやてによって休暇を取らされ任務から外されたガイの事を気にしていた。
「あんな姿見せられたらなぁ…少しでも気が紛れるように休暇あげてみたんやけど、逆効果に成らなければ良いんやけどな」
 機動六課の初出撃の際に起きた事故で、ガイが悔やんでいる事をはやて達は知っていた。
「私たちが地球へ行っていた時も元気が無かったって、命さんが言っていたからね。一度、1人で考える時間が必要だよ」
 はやての行為を肯定するなのはだったが、その顔には少し影がかかっている。
 自分たちが地球へ向かう前に進めていた個別スキル訓練の時も、魔法の切れが悪く動きもいつもより悪くなっていた。
 相手をしていたヴィータから話を聞いてみると、事の深刻さは予想を上回っていた。
「あいつ、実戦訓練中でも心ここにあらずって感じだったぞ。この前の任務の報告書読んだ限りだと…死なせちまった事を悔やんでやがる。
まぁ仕方ねぇけどよ…悔やんでも悔やみきれねぇ気持ちは分からなくもねぇからな」
 悲しげな目で凱さんを見つめるヴィータを見て、教導官として彼を導けるのか不安になった。
 そうして、何の解決策も無く今に至る。
「まぁ、命さんとボルフォッグが凱さんを追って居るから、万が一ってことは無い筈や。うちらは任務に集中しよ。
任務中暗い顔なんてしてたら、機動六課の名が廃るでぇ」
 明るく振舞うはやての姿を見て、悔やんでいてもどうにも成らない。ならば、今は自分たちが出来る事に集中するだけ。
 でも、凱さんが元気を取り戻してもらえる事を心の隅で願う3人であった。



 依頼を受けてホテル・アグスタの警護をする機動六課の面々。
 今回は、八神はやて部隊長の騎士たちであるヴォルケンリッターも参加している。
 スターズ2であるヴィータ副隊長とライトニング2の副隊長であるシグナムは、ホテル内の警備。
 スターズ3/スバルは、リインフォースII空曹長と共にホテル内での警備。スターズ4/ティアナは、外での警備を担当している。
 ライトニング3・4であるエリオとキャロは、ザフィーラと共に地下駐車場の警備に就く。
 ブレイズ2・3であるJとルネは、シャマル医務官に同行しストームレイダーが置かれるヘリポートがあるホテルの屋上での警備を担当する。
 更に、今回はホテル周辺に光竜と闇竜が緊急時用に待機している。
「この世界に来ての初任務~がんばろうね。闇竜♪」
「はい。光竜」
 ビークルモードで待機していると、ティアナが近付いてきた。
「あんた達、確かGGGのロボットだったわよね?」
「そうでーす!あたしの名前は光竜。以前はフランスの対特殊犯罪組織シャッセールに所属してましたぁ。今はGGG機動部隊所属です♪」
「私の名前は闇竜です。光竜と同じ経歴です。今後ともよろしくお願いします。ティアナさん」
「ええ、よろしくね。二人とも。それにしても」
 ティアナは光竜と闇竜を見比べて、ある事実を悟った。
「あんた達の声、なのはさんの声に良く似てるわ」
 ティアナたちが雑談している頃、はやて達はオークション会場の受付を済ませ各自で中の警備を行っていた。
「会場内の警備は流石に厳重と」
 バルコニーからオークション会場を見回りをするドレスを着た女性はやてとなのは。
「一般的なトラブルには十分対処できるだろうね」
「外は六課の子達が固めているし、入口には防災用の非常シャッターも装備してある。ガジェットがここまで入って来るんは、
無いと思うんやけどな」
「うん。油断は出来ないけど、少し安心」
「まぁ、どっちにしても私たちの出番は、ホンマの非常事態だけや」
 フェイトは、会場の廊下をバルディッシュと共に怪しまれないように歩いていた。
「オークション開始まで、後どのくらい?」
『3時間27分です』
 つかつかと歩いて行くフェイトを横目で見たスーツを着て長髪を後ろでまとめた中性的な顔立ちの男性は、
「あれ?」
 どこかで見たような女性が歩いて行くのに気づく。
「先生、どうかしましたか?」
「ああ、いえ」
 先ほどまで話していた相手に言うことでも無いので、今の事は頭の隅に置くユーノ・スクライアであった。



 警備中に念話で会話をするスバルとティアナ。
 不審者などが現れていないかの確認を取る中、スバルは現在の警護態勢について思った事をティアナに話しだした。
「(でも、八神部隊長の守護騎士団全員集合かぁ。)」
「(そうねぇ。あんた、そういうの結構詳しいわよね。八神隊長とか副隊長たちのこと)」
「(うーん。父さんとかギン姉から聞いたことぐらいだけど、八神部隊長が使っているデバイスが魔導書型で、その名前が夜天の書ってこと。
副隊長たちとシャマル先生、ザフィーラは、八神部隊長個人が所有してる特別戦力だってこと。で、リイン曹長を合わせて6人揃えば
無敵の戦力ってこと。まぁ八神部隊長たちの詳しい必事とか能力の詳細は特秘次項だから私も詳しくは知らないけど)」
「(レアスキル持ちの人は皆そうよね)」
「(ティア、何か気になるの?)」
「(別に)」
「(そう、じゃあまたあとでね)」
「(うん)」
 念話を切ってからティアナは、今の自分が置かれている状況を考えてみた。
“六課の戦力は無敵を通り過ぎて明らかに異常だ。八神部隊長がどんな裏技を使ったかは知らないけど、隊長格全員がオーバーS、副隊長でも
ニアSランク。他の隊員たちだって前線から管制官まで未来のエリートたちばっかり。あの歳でもうBランクを習得しているエリオと
レアで強力な竜召喚士のキャロは、二人ともフェイトさんの秘蔵っ子。危なっかしくはあっても、潜在能力と可能性の塊で、やさしい家族の
バックアップもあるスバル。そして、別の次元世界からの来訪者であるGGG機動部隊の人たち。特に凱さんたちは、たった数ヵ月で魔法を習得して
今の実力…才能とか言ってる次元じゃ無いわよね。しかもバックアップに強力な力を持ったAI搭載型ロボットが多数。
うちの部隊で凡人なのは私だけか…でも、そんなの関係無い。私は立ち止る訳には行かないんだ”



 人混みの中を歩く獅子王 凱。その後姿には以前の覇気がまったく感じられない。
 彼の後を追う卯都木 命は、彼を元気付けたい一心なのだが相手の方が拒む状態で手出しの使用が無い状態だ。
“凱…あなたの勇気は、こんな事で崩れ去ってしまうほど弱いモノだったの?取り戻して、本当の勇気を”
 そんな2人を追跡する覆面パトカーであるボルフォッグ。
 ぼんやりと歩く凱だったが、近くで発せられた悲鳴を聞き周りを見渡す。
「なんだ!?…あれは!」
 彼の目線の先には、ガジェットドローン1型が数機ビルの上の階に捕り付き、中へ侵入していた。
 咄嗟にセットアップを済まそうとした凱だったが、今の自分に何が出来るんだと最後の一歩が踏み込めずにいた。
 凱が動けずにいると、襲撃を受けたビルから多数のガジェットが飛び出してくる。
 そのアームケーブルには黒いスーツケースが持ち抱えられていた。
「何故、こんな場所にガジェットが…はっ!子供の声?」
 かすかに聞こえる子供の助けを求める声の方を向くと、先ほど襲撃を受けたビルから落ちかけている子供がいた。
 両手で自分の体重を支えているが、崩れかけた外壁に掴まった状態は直ぐに終わりを告げる嫌な音が鳴り響く。
 それを見つめる凱は、震える右腕を押さえ強き気持ちを奮い立たす。
“動け、動くんだ!目の前で助けを求める人が居るなら救い出す!それが、勇者…嫌、違うな。俺自身が望むことだぁ!!”
 また目の前で救える命を助けられないなど、有っては成らない。
 勇気ある者ならば、ここで足踏みなどする事など……無い!
 その時、左手には美しい緑色でGの文字が浮かび輝いていた。



 路地裏を歩く灰色の髪に鋭い目をした男性は、今の己の進んでいる道が正しいのかと考えていた。
 己が持つ力を振い、弱者を斬り伏せる。
 昔の己自身がやってきた事を繰り返すだけ。
 思い人を救うための手段。
“あの男に全てを託した決断は、正しいのか…いいや、これ以外の選択肢は無かった。そう、そのはず”
 このまま奴に従い彼女を目覚めさせてもらうべきか、否か。
“ふ、何を考えているのだ。我はメイガスの剣なり。そう、ただそれだけだ”
 己の疑念を払いのけ、頼まれ物を持って帰還する際、あるものを見つける。
「あれは…街中にまで現れるとは、スカリエッティめ、穏便に済ませるという言葉を知らぬか」
 民間人を巻き込み死なせる。以前の己なら気にもしなかっただろう。
 しかし、今の己には心がある。無用な殺生は好かない。
 ビルに侵入していたガジェットたちは、何かを持ち出した後撤収していく。
 死傷者は出ていないのを確認し立ち去ろうとした時、何か固いモノが崩れる音と、幼子の悲鳴が聞こえた。
 振り向くと幼子が10階のガジェットが突入し崩れている場所で物に掴まり辛うじて、落ちずにいる。
 そして、幼子の頭上の外壁もひび割れていて何時崩れ去っても可笑しくない状況だ。
 直ぐに助け出さねばならない状況だが、幼子を助ける時に生じる振動で頭上の外壁が崩れ落ちてくれば致命傷は必至。
「考える余裕も無いか。ならば突き進むのみ!」
 アームドデバイス【参式斬艦刀】を起動させ、己が剣で幼子の危機を救おうとした時、幼子が掴まっていた物が崩れ落ちていく。
「いかん!」
 飛び出して幼子を助けようとした時、己の位置からビルを挟んだ先で光が発せられ金色の鎧を纏った者が幼子を抱き抱え救出に成功する。
 しかし、更に上から落ちてくる巨大な瓦礫を、幼子を抱えた状態で回避するのは至難の業。
“ならば、我が剣を使う時”
 瞬時にカートリッジをロードし、刀に魔力を収束させ巨大な斬艦刀に変化させると凄まじい加速で瓦礫へ突撃する。
「斬艦刀・一文字斬り!」
 巨大な斬艦刀が瓦礫を一刀両断し、その余波で両断された瓦礫だったモノは左右のビルの壁へ吸い込まれるように衝突する。
 幼子を助けた男の横に着地し、剣を収める。
「我が斬艦刀に、断てぬものなし!!」



 俺の目の前に立つ灰色の髪に鋭い目つきをした大柄の男性は、無言で俺を見つめている。
 その圧倒的な存在感に、臆すること無く立ち向かう自分。
「助けて下さって、ありがとうございます」
「いや、お主こそ、あの瞬間に臆さず動けるとは中々のものだ」
「いいえ。俺はただ我武者羅に死なせたくない一心で動いていただけです。後先考えずに動いた結果は、あなたに助けてもらってしまいました」
「苦いる必要は無い。名は何という?」
「凱。獅子王 凱です」
「凱か。我の名は…」
 そこで話を一旦切る男だったが、
「我の名は、ゼンガーだ。凱、お前の行動は我の動きを容易にさせてくれた。それに、己の力で先ほどの窮地も跳ね除けられただろう」
 ゼンガーという男性との会話の中、先ほどまであった心の痛みが無い事に気づく。
「ん?何か気になる事でもあったのか?」
「いえ、先ほどまで心に何かが刺さっている感触が無くなっていることに驚いているんです。それに、ゼンガーさんが思っている程、俺の実力は」
「黙れッ!」
 行き成りの罵声に身構える。
「そして、聞け!俺には分かる。凱、お前の実力は相当なモノだ。あの動きから分かる。今のお前に足りないものは、何事にも臆さぬ強き心だ」
「強き…心」
「そうだ。何故お前が迷っているのかは知らないが、その悩みが己の力を封じてしまう足枷なら、断ち斬れ!もしくは、全てを抱え込み
我が道を突き進め!」
 その言葉に俺の心に巣食っていた闇がかき消えた気分だ。
 ゼンガーは、更に話を続けようとしたが誰からか連絡があり直ぐに戻らなければ成らないようだ。
「ゼンガーさん。ご指導ありがとうございました。今まで悩んでいた事を克服できた気分です」
「そうか、ならば進め。時には立ち止まり周りを見るのも己のために成ろう。では、さらば!」
 立ち去って行くゼンガーを見送りながら、俺はもう一度お礼を言った。
「ありがとうございました」



 ゼンガーの姿が消えると同時に、後ろから凱に話しかけてくる女性の声。
「凱…」
「命か。何でここに?」
「あなたの事が気掛かりで…ずっと心配してたんだよ!」
「す、すまない」
 涙目な命に慌てる凱に近寄る覆面パトカー。
「ガイ機動隊長。御気分は如何ですか?」
「ボルフォッグ!お前も来ていたのか。今まで落ち込んでいてすまなかった。だが、もう大丈夫だ。悩むよりも、行動して、あの時のような
悲劇が起こらないよう俺自身を鍛える。そう、俺は勇者としての道を全うする!」
 今ここに、勇者エヴォリュダーガイの復活が高々に宣言された。
“よかった…本当によかったよ。凱”
 涙ながら、彼の復活に喜ぶ命であった。



 凱と別れたゼンガーと名乗った男は、路地裏で再度連絡を受ける。
『…で、ルーテシアの援護に行ってもらいたい。君の機体は、いつものポイントに待機させてある。頼んだよ』
「了解した」
 通信を切ると、参式斬艦刀を起動させる。
「武神装甲!」
 彼の掛け声と共に、デバイスから光が放たれる。その光に包まれ騎士甲冑を装着する。
 ヘルメット状の仮面を被った姿が印象的だ。
「我はウォーダン。ウォーダン・ユミル。メイガスの剣なり!」






 次回予告
 君たちに最新情報を公開しよう。
 機動六課へ襲いかかる巨大人型機動兵器。
 その圧倒的力に敗れていく仲間たち。
 だが、仲間の窮地に天から白き獅子が舞い降りる。
 勇者王リリカルガオガイガー THE MYTHOLOGY
 NEXT 完成勇者王VS超闘士
 次回も、このチャンネルでFINAL FUSION 承認!





 これが勝利の鍵だ!
【ギャレオン】




ティアナのは普通に再現するけど、凱のは再現しません。
というのも落ち込む凱を書きたいくない作りたくないから。
それと旦那を登場させる予定もない。
けど、地球の話を少し長くするかもしれない。
なにせk1たちは21世紀の日本をみたらどうなるのか。
言葉や世界のヤンデレを梨花はどう判断するかをツクールでやりたい。
プロフィール

ゲキガンガーV

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